ワカです
今回は人柱のようなブログ!
遅れてやってきた人柱という表現かな。
ライカMモノクローム(CCDセンサー)のイメージセンサーが剥離した状態で使用したレビューのようなコラムのようなブログです。
去年、CCDセンサーの供給が終了したため、ライカでの修理が出来なくなりました。
CCDセンサー交換の修理は出来ないが、それ以外であれば受付は可能とのことです。
イメージセンサー対策済みではない個体をお持ちの方やこれから購入を検討している方への参考資料になれば幸いです。
そして、
このブログに登場する個体の
イメージセンサー剥離は
半端じゃない状態なので閲覧注意。
ここまで酷い状態になっているのは見たことないねん : )
【イメージセンサー剥離】
さっそくですが、剥離したセンサーを実際にご覧ください。できるだけ詳細がわかるように拡大しました。
![Mモノクロームのセンサー剝離](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/09/728A9589R-scaled.jpg)
アイキャッチ画像に使用したインパクトのある画像。一面にカビが付着しているように見えます。
![Mモノクロームのセンサー剝離](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/09/f068759202e2b15a03bf2d5598f21e5e-scaled.jpg)
四角で囲った部分を拡大してみます。
![Mモノクロームのセンサー剝離](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/09/c2f2efa0ce1d42f57bee9f9dcecd5d5b.jpg)
こちらは66.67%拡大した写真。割れた窓ガラスのように見えます。
![Mモノクロームのセンサー剝離](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/09/27c6199cfddfd0962d6d5c47ef91c6b5.jpg)
こちらは100%拡大。明らかに青い部分が無くなっているのがわかると思います。
![Mモノクロームのセンサー剝離](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/09/97df1d7b1cbe58a313869a760d9ea7d3.jpg)
200%拡大の写真。こんなセンサーではまともに写真は撮れないんじゃないか?と思ってしまいます。
っていうか”剥離”っていう表現ではないような状態になっていますね。
イメージセンサー”割れ”と言ったところでしょうか。
なんにせよ自分のカメラのセンサーに起こってほしくないことはこの世界で共通している唯一の思想ではないでしょうか。
【検証】
今回の検証にあたって使用したレンズはズマリット L 5cm F1.5です。
LMリングでボディに装着し、イエローフィルターを付けて撮影しました。
![自転車のハンドル](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001433-scaled.jpg)
F/1.5 ところどころ黒い斑点があります。センサーダストの写りこみに似ています。最初から気になるレベルです。
![自転車のハンドル](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001434-scaled.jpg)
F/2.0 写真右上車が通ってしまったため、黒い斑点が気にならなくなりましたが、線状に連なっている模様が浮き上がりつつあります。
![自転車のハンドル](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001435-scaled.jpg)
F/2.8 黒い斑点がちらほら見受けられますが、線状の模様がさらに浮き上がってきました。
![自転車のハンドル](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001436-scaled.jpg)
F/4.0 約3段しか絞っていないのにこの有様です。カビのようにも見えますし、ひび割れのようにも見えます。
![自転車のハンドル](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001437-scaled.jpg)
F/5.6 4.0以降が使い物にならなさそうです。ここまで鮮明に見えると通常使用は困難でしょう。
![自転車のハンドル](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001438-scaled.jpg)
F/8.0 絞りとボケの構造がわかりやすいお手本のように思えてきました。絞ってクッキリ写すとはこういうこと。
![自転車のハンドル](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001439-scaled.jpg)
F/11.0 うん、パッキパキやなぁ(ニッコリ)
![自転車のハンドル](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001440-scaled.jpg)
F/16 オ゛エ゛ェ゛ー゛ ハウルの動く城の星の子もしくは干ばつした大地です。
このように大口径レンズの開放であればなんとか抗うことができますが、ちょっとでも絞ろうもんなら裁きが下るシステム。
絞り開放同盟の皆様方へはあまり関係のないお話かも。
もう御察し化と思いますが、開放F値が暗いレンズに関しては人権などありません。
開き直って皮肉を込めてバチバチに絞って撮ってみるのもアリです。
【作例】
C Biogon T* 4.5/21 ZM
![時空の広場](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001474-scaled.jpg)
F/4.5で撮影。開放F値の暗いレンズ好きなあたくしにとっては不都合。開放からパッキパキに写るはずなんですが、なんかヌルヌルした変な写りです。
![時空の広場](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001473-scaled.jpg)
F/11.0で撮影。こちらはしっかり絞りました。おかげで割れたパソコンモニターのように見えます。
![大阪駅](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001471-scaled.jpg)
F/4.5 味のある周辺光量落ちを楽しみたいところでしたが、それどころでないのが現状。
![大阪駅](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001472-scaled.jpg)
F/11.0 センサーがイカレちまっているのでこの模様は必ず同じ場所に現れます。
![アトリウム広場](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001470-scaled.jpg)
F/4.5 レンズが高性能でもセンサーがイカレてしまうとダメです。
![アトリウム広場](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001469-scaled.jpg)
F/11.0 モノクロでこの写真を撮った後プリントしくしゃくしゃにするとこんな感じになりそう。
![うめきた広場から見えるスカイビル](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001477-scaled.jpg)
F/11.0 空などの明るい背景になるとより一層強調されて見えます。背景っていうとこの模様が、メインになってしまいおかしいですが、、、
ズマリット L 5cm F1.5
![土嚢の上にあるビン](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001430-scaled.jpg)
F/1.5 シャッタースピードは1/4000秒が最速なので日中晴れているとこのように露出オーバーになります。この感じならF/1.8でも問題なさそう。
![井尻珈琲焙煎所](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001456-scaled.jpg)
F/1.5 写真右上の方にセンサーの影響と思しき片鱗を感じます。それ以外特に問題は感じません。
![井尻珈琲焙煎所](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001454-scaled.jpg)
F/1.5 よく見ればわかるんですが、シャドウとなっている部分にあの模様が浮かび上がっています。ぱっと見では問題ありません。
![公衆電話](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001459-scaled.jpg)
F/1.5 センサーの影響、ガラス越しの撮影、レンズのクセが合わさり、ざわついた印象を受けます。
![豊崎西公園のブランコ](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001450-scaled.jpg)
F/8.0 しっかりピントがキテいることは確認できますが、それ以上に回りがうるさいです。
![大阪駅](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001464-scaled.jpg)
F/8.0 #ひび割れたガラス越しの私の世界
![自動販売機横の男性](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001451-scaled.jpg)
F/1.5 絞り開放ですが、周辺に不吉な模様がすでにチラホラ見えます。開放とて状況次第では写りこむようですね。
![白飛び](https://www.cameranonaniwa.co.jp/home/wp-content/uploads/2021/08/L1001457-scaled.jpg)
これはレンズなしでセンサーの状態を確認するためにバルブをした際の写真。白飛びするとさすがに写りこまないようです。レンズを付けない状態でも黒潰れと白飛びしなければ剥離の影響が出ることは確認済みです。
いかがでしたでしょうか?
古い製品ではありますが、新鮮なブログだったと思います。
M9、M9-P、M-E、MMのご購入を検討されている方へは参考資料もしくは忠告になったかと思います。
正直数か所ポツポツと剥離がある程度であればそんなに気にする必要ないと思います。
気になればphotoshopで修正すればいい話です。
ただ今回のレベルに関しては修正どうこうのお話ではないので観賞用ライカという選択肢やライカショップで現行機種へのアップグレードに使用するなどの選択をとるべきだと思います。
もちろん、開き直って使うもアリです。
なんにせよ
ライカショップで新品の現行M型ライカを
安く手に入れる権利を持った
選ばれしものとして
有意義な行動及び選択をとっていただきたい所存。
あぁ、センサー交換済みのM9-P欲しいなぁ~
CMOSやなくてCCDがええんよ。
オマケみたいな背面液晶とか明るさ変わったら色が転んだりするそういうストレス含めてもあの独特の色は他ではでないのよ。
皆様、M型ライカのCCDセンサー機種は大事に使っていきませう。
以上、
カメラのナニワ梅田2号店のワカでした。