ブログのタイトルのインパクト強めなんですが、
そのタイトルに伝えたいことが全て詰まっています。
そして、最初に警告しておきます!!
※見る人によっては気分を害するかもしれませんので苦手な方は引き返してください。
※アイキャッチ画像で無理な人は絶対に見ないでください。この後にえげつない画像がありますゆえ。
ナニワグループのブログ内で過去にカビやクモリに関することを書いたブログがあります。
そのブログが知識として得やすいと思います。↓の2記事をぜひご覧ください。
【コラム】レンズにカビが生えたりクモるって、本当?
【コラム】レンズのカビとかキズって実際写りに影響あるの(゚Д゚)?
上記した2つのブログと今回のブログが違うことをお伝えするならば
「カビの生え方と、曇り方が異常(比較対象にもならないレベル)で何も写らない」
です。
「写ルンですより写らない」と言わしめたその結果を下に綴っていますので、ご覧ください。
【恐ろしく汚い光学状態】
このレンズ、どういった経緯でこのような状態になったかはわかりませんが、ここまで状態が悪いレンズは初めてです。
13群20枚のレンズ構成がどのようになっているかをご覧ください。
まずは前群
続いて中群
後群
中群と後群の間(グロ注意)
拡大したくなるやん?ここまでくると美しくも感じてしまう。
こんなものを見てしまうとレンズの管理をしっかりしたくなります。
管理に対しての気が引き締まりますね。
防湿庫がいかに安全で楽に保管できる場所かを痛感します。
人間もそうですが、レンズも不要不急の外出を控えるべきです。
自宅の防湿庫、もしくはみんなの防湿庫(カメラ屋)に保管するようにしませう。
【実験】
これだけ中身を細かくご覧いただいたうえで実写しないのはモッタイナイので撮影してきました。
まずは、わかりやすいようにまったく同じ環境での撮り比べです。
※ボディは5D MarkⅢを使用しました。
!? !? !? !? !?
2.5m先にいるアタシはいずこへ?
シルエットがうっすらと見えるだけ、、、
写真を見た瞬間にポルナレフのあのセリフが脳裏をよぎりました。
みなさんも「そんなわけあらへん」、「絶対ありえへん」、「写らへんことはないやろ~」って思ったとおもいます。
アタシもそう思いました。
でもですね、5D MarkⅢの光学式ファインダーで覗いても何も見えないんです。ピントリングを回しても、ファインダーで見える光景に変化がなかったです。
「何を言ってるのかわからねえと思うが、俺も何が起こっているのかわからなかった。」
だって、今まで写らなかったレンズを体験したことがなかったし、曇ってても、カビが生えていても大抵写ってた。
その考えを見事にぶち壊してくれた。
なぜここまで写らないのか、、、それは
【中群から後群にかけての曇り方が異常だから】
このレンズは13群20枚のレンズ構成で前群には20枚の内6枚しかレンズが使われておらず。残りの14枚で中群から後群が構成されています。
その中群から後群が異常に曇ってカビが生えており、写真がまともに写らないようになっています。
また、撮影に影響が出るのはレンズの前側より後ろ側の方、つまりはイメージセンサー(撮像素子)に近いほど出やすいのです。
まさに、最悪の状態と呼ぶにふさわしく、写らなくて当然です。
余談ですが、1967年に発売されたこのレンズ、13群20枚という張り切ったレンズ構成で50mm~300mmでF4.5通しはかなり値段が高かったのではないでしょうか?
そのレンズがこのありさまですので、みんなの防湿庫の管理人(カメラ屋の店員)としては悲しいです。
【作例】
※ボディは5D MarkⅡを使用しました。
※ファインダーで見える光景は濃霧に等しいレベルです
いかがでしたでしょうか?
結果として
- 古い単焦点レンズの強いクモリ程度はまだ写る(今回のレンズに比べ)
- レンズの一枚や二枚が曇っていてもだいたい写る(よほどキツイ曇りでなければ)
- ズームレンズなどの搭載されているレンズが多いと曇り方次第で写らない(今回が良い例)
- レンズの後方ほど撮影に影響がでやすい(デジタルでもフィルムでも変わりません)
- 写らないレンズは存在する
- 写ルンですより写らないレンズは存在する
写らないレンズの使用レビューなんて矛盾しているかもしれません。
でも矛盾しているからやらないのではなく、矛盾しているからこそやるべきなんです。
写って当たり前と思うこと自体が間違いの可能性だってある。変に道を踏み外さない限りね、、、