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【フイルム時代レンズは】コンタックスはやっぱりええの?【やはりフイルム機で】

さて、今日は少々趣向を変えてフイルム機でのレンズのお話

以前から、フイルム時代のレンズを多く取り上げて来ましたが・・・

「何だかんだうんちくとか言っておきながら、殆どデジタル機しか使ってないやん!」

これは私大変なことをしでかしておりました。

「デジタル機でも写りが・・・」「これはこれでなかなか」などと言っておりましたが、実際フイルム機で使ったらどうなのか?

今回使いますカメラはこちら

コンタックスRTSII!

これまた「普段散々ニコン、日本光学とか言っておきながら何でコンタックス!」お叱りを受けるかもしれませんが、今回ツアイスをどうしてもやりたっかたのです。

それと言うのも、昨今SONYや本家のカール・ツアイス、そしてコシナからツアイスのレンズが多数発売されておりますが、その多くが「デジタルカメラに合わせたツアイスレンズ」。

コシナは「フイルムありき」な展開でしたが、最近のモデルチェンジでデジタル機での使用を考えたつくりに変わっているという変化が、「良い意味で趣味的」な展開をされるコシナさんでも見られます。

そうなれば、「フイルム時代、カラー時代のツアイス」たるコンタックスのツアイスを紹介したくなる所。

後、バリバリの日本光学党ですので、ライツよりツアイス大好き!なまえだ、ベルテレ、ルドルフ、メルテ博士、そしてヤシカ/京セラ時代のツアイスレンズ設計の中心グラッツェル博士と聞いたら……その魅力にゃ勝てません。

まずはルドルフ博士の名品。王道の標準レンズ プラナーT*50/1.4AE

さて写りの程は・・・

シャッター1/1000 絞りF1.4 フイルム フジColor100

 

シャッター1/250 絞りF5.6 フイルム フジColor100

絞り明ければふわっと、絞ればしゃきっとはさすがにプラナー、標準レンズの教科書的レンズとあって素直な印象。

シャッター1/8 絞りF1.4 フイルム フジColor100

こんな夜間でしかも低感度フイルム、とどめに手持ちなんて「無謀」とも言える撮影でも光量稼げるとあって何とかなってくれたりもします。

 

現在もプラナー50/1.4は各社で作り続けられてますが、ここは比較の為に「コシナ」のプラナー50/1.4ZFと比較。

ZFマウントですので、ここは…

まえだ若かりし頃の愛機、ニコンF3HPを久々に実戦投入!やっぱりしっくり来ます!

シャッター1/500 絞りF4 フイルム コダックColor Plus200

明暗差のある中でもしっかり暗部の階調も持って再現出来るあたりはやっぱり今のレンズ。

ボケ方は・・・

シャッター1/2000 絞りF1.8 フイルム コダックColor Plus200

先の「コンタックス」プラナーとは少しニュアンスの違う再現でしょうか?。それでも最近のレンズによく見られるコントラスト高い目でガチガチではなく程よい柔らかさはフイルムで楽しむにもいいかと。

先のプラナーと「色の感じが違う」と感じられる方もおられるかと思いますが、これが「フイルムの種類で色が変わる」面白い所。

「コンタックス」プラナーで使ったのがフジフイルムの定番的カラーネガフイルムですが、「コシナ」プラナーで使ったのが「Kodak Color Plus 200」という海外でしか販売されていないカラーネガフイルム。

先日ベトナム研修の際に手に入れたのですが、発色傾向が少々青味が強い印象。

色の感覚というのはそれぞれのお国の文化や人によっても違うのですが、それ以上にあるのが「人肌」の再現という所で大きく変わるもの。

日本で販売されているフイルム、過去も含めてですがカラーネガフイルムは「人肌の発色を豊かに再現する」という考えで各社展開されていました。

記憶されている方もおられるでしょうが、フイルムのまとめ売りパックに「お子様の肌色をキレイに」とうたって子供の写真が添えられていたり、商品名がずばり「ママ撮って」なフイルムもあり、またCMでも肌色の再現をうたったりしていたものです。

そこで出てくるのが「肌の色の違い」。日本で販売されているカラーネガフイルムの多くで肌色の再現というと、「ほんのり赤みが肌にさす」所をついて来ていますが、これで海外特に欧米系の方の白い肌を撮ると・・・

「赤ら顔になる」事が多く、場合によってはお酒を呑まれた後の様な感じになってしまいます。

それもあって、コダックやフジフイルムの輸出用フイルムは「青みがかかっている」「彩度自体が低め」なものになっています。

もちろん「多くは」で中にはとんでもない極彩色のフイルムや、淡い発色のフイルムもありますが、その辺りご興味ございましたら、弊社社員たかはしが京都店ブログで紹介させて頂いておりますのでご覧頂けましたら幸いにございます。

https://www.cameranonaniwa.co.jp/blog/kyoto/secondhand/film-cameras/5659/

 

さて次は広角玉、戦後ツアイスの鬼才、レンズ設計にコンピュータを本格的に活用したグラッツェル博士のディスタゴンT*35/1.4MM

このレンズはAEタイプで発表された当時、明るさと解像度の高さ、そして「一眼レフ用でバックフォーカス問題がありながら開放値f1.4を得た」とあって驚きを持って迎えられたレンズ。

開放域でも以前とりあげたニコンのAi35/1.4Sやライカのズミルックス35/1.4(8枚玉)の様に激しく暴れず、少し絞るととたんに鮮鋭さを増すなかなかなレンズ。

フロート機構を搭載し、最短30cmまでの近接撮影も「画質劣化を極力抑えて」撮影できるとなかなか手の込んだつくり。

フロート機構ですが、近接撮影時に前玉が独立して動く事で画質向上を図る機構・・・「ハッセルブラッド」のフローティングレンズエレメント機構と似たものの様です。

まあ・・・サイズもそれなりに大きいのですが、でもこの大きさが持ってると結構しっくり来るのもなかなかによく考えられた造り。

前置きはこれくらいで、写りの程は・・・

シャッター1/2000 絞りF1.4 フイルム コダックColor Plus200

思わず「ぬふふ・・・」と言ってしまいそうな立体感。光線状態によっては薄くベールのかかった様な雰囲気ですが、全体にしっとりとした描写。

開放側では「これが35mmレンズか?」と思ってしまうくらい浅い深度、

 

さてお次は更に広角、ディスタゴンT*28/2.8MM。

どんな感じかというと

シャッター1/500 絞りF5.6 フイルム コダックColor Plus200

一見何てこと無いのですが、28mmクラスであっても周辺部の歪みや光量落ちが殆ど感じられないのは本当に優秀。

このディスタゴン、「レトロフォーカス」タイプの光学系。先の35/1.4も同じ光学系。

このレトロフォーカス、これ以前にも映写用レンズや写真撮影用でもアンジェニューが製品化していたのですが、サイズ面や用途面でまだまだ未熟だったのを熟成させたのが、グラッツェル博士と日本光学が誇る脇本善司氏。

特に脇本氏の設計は光学系の構成を変更する事で一眼レフカメラが苦手としていた広角系レンズの使いやすさの向上、レンジファインダー機の対象型に匹敵する画質とあってニコンF始め一眼レフの普及拡大に大きな貢献をした事は有名な話。

脇道に逸れましたがレトロフォーカス型はバックフォーカスが長くなってしまう一眼レフでも対象型の「ビオゴン」の様に広角玉であっても周辺まで収差や光量落ちも少なく安定した解像力を得られるとあって今日では、高画素化するデジタル機でも周辺部まで解像度を保つ点から標準レンズにも採用される様になって来てます。

シグマのArtシリーズや、カール・ツアイスのOtusがいい例でしょうか。

さて、最後はルドルフ博士の基本たる「プラナー」にグラッツェル博士の「良い意味で変態的な」エッセンスが加わった最強のレンズ

プラナーT*85/1.4MM!!

このレンズ、ピントが決まれば凄まじい解像度、僅かでも外すとモゴモゴ……しかも絞り値による焦点移動も半端ナイとまあ暴れ玉どころか「暴れ馬」の様なレンズ。

しかし、さしもの暴れ馬も乗りこなせば「名馬」。

どんぴしゃ決まった時の鮮鋭さにボケの美しさは、「最強のポートレートレンズ」と言わしめただけの素晴らしさ。

この85/1.4のボケと解像度ですが、数値上では同時代のニコンAi85/1.4と比べると劣るもの。

しかしそれはあくまで数値上、合焦部から外れるとジワリと溶けて行く様なボケを出すために「あえてインフォーカス、アウトフォーカス側の解像度が落ちる様に設計した。ボケ玉と呼ばれないギリギリの線で」と何とも言えない所を突いて来てもうたまりませぬ。

シャッター1/2000 絞りF1.4 フイルム コダックColor Plus200

これが絞り込むと・・・

シャッター1/125 絞りF5.6 フイルム コダックColor Plus200

「同じレンズか!」と思うくらいに違う表情を出して来ます。

まえだも昔々あこがれのレンズでしたが、まだまだ「暴れ馬」乗りこなすには修行が必要です。

今回、趣向を変えて「フイルム機」で「フイルム世代のレンズ」をとお送り致しましたが、まえだ久々にフイルム使って思ったのは「フイルムは取り返しがきかない」だからこそ1枚1枚大事に撮るというスタイルに立ち返れた事。

デジタル機を当たり前に使う様になっても、1枚1枚が大事と常に思っていましたがそれ以上に重みのある事だったと痛感しました。

頭の体操だけでなく、自分の撮り方に向き合う意味でももう少しフイルム機付き合って行きたいものです。

神戸元町 まえだ

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