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Monthly Archives: 2月 2016

鉄道模型 入荷情報 トビー!

 今回はHOスケールの鉄道模型トビーの2商品を紹介します。

 横浜にあったトビー模型店は、1950年代よりアメリカ輸出用にHOスケール鉄道模型を製造してきた。
1962年頃より日本型の古典蒸気機関車を製造するようになった。特に今回紹介する6760型と8620型は不朽の名作と言われていて、当時比較的高価であったことと、販売台数が少ないこともあり、現在、程度の良い中古品は鉄道模型ファンの垂涎の的!

トビー6760型

トビー6760型

6760型のプロフィール   1914年(大正3年)より鉄道院(国鉄の前身)が製造した軽旅客用テンダー蒸気機関車である。8620型のボイラーとシリンダーに軸配置4-4-0(2B)の6750型の走行装置を組み合わせたものです。この頃より日本の機関車は国産化が始まり、標準化が進められました。製造台数は88台、全て川﨑造船所で製造されました。その後の輸送の増大により早くも入替用機関車として余生を過ごしました。

トビー6760正面

トビー6760正面

 本モデルは未塗装キットの組立品ですが、今年初め レストアされたばかりです。添付パーツの取付、モータートルク不足のためマウント加工して交換、走行調整、全体再塗装が施されていまして外観は良好です。
元箱、取説(キット)が付属します。

PLU 2111011957080 HO トビー 6780 キット組 程度 AB+ 委託品 税込¥95,000

 

 

トビー8620

8620型のプロフィール  1914年(大正3年)から鉄道院にて、初めて国産の設計、製造となる。「ハチロク」の愛称で有名な大正期の主力旅客用テンダー蒸気機関車です。軸配置は2-6-0(1C)で先輪と第一動輪を心向キ棒で一体化した特殊な構造となっており急曲線通過と容易としています。製造台数は672両とと多数。台湾や樺太でも活躍しました。明治末期の急行用にドイツ・イギリス・アメリカから輸入された機関車を参考として国産技術の確立をめざして、まずは最高性能を追わず汎用性を重視した設計でした。

 

トビー8620 

トビー8620

↑8620型38624号機の後ろ姿です。本モデルは完成品販売のものです。今年初めにレストアされたばかりで、全体再塗装、空気作用管取付、第一動輪位相ずれ修正、走行調整、バックプレート取付とその為のキャブ゙内ボイラー延長、KD16カプラー取付(片側のみ)、ナンバプレート珊瑚の汎用型にて製作。
元箱 取説が付属しています。

 

 

PLU 2111011957073 HO トビー 8620 程度 AB+ 委託品 税込¥95,000

 

 商品のお問合せはレモン社銀座店鉄道模型コーナーまで。
 TEL 03-3567-5061

 

ライカ親爺のうんちく(2)

フィルム

ライカに使うフィルムの箱を見ると、135-36と書いてある。135とはなんだろうか?実は、コダックのフィルム型番である。ポケットフィルムは110、ブロニーフィルムは120、ベスト判は127、インスタマチックカートリッジは126の番号が振られている。数字はコダックが発売した、フィルムの順番に振られており、110は同一番号の別サイズが存在するが、ワンテンあるいはポケットフィルムと言うことが多く、間違える事はまず無い。古いカメラ雑誌や取扱説明書を見ると、J135と書いてあることが多いが、JISにもフィルムの規格があり、そのJを取っている。時々ご年配の方が、135フィルムの事を、ライカ判のフィルムと言われることがあるが、135サイズのフィルムの事だ。35ミリ判は他にも使われたが、ライカの成功を見たツアイスが距離計連動コンタックスを、安く手に入るカメラという事で、ドイツコダックがレチナを発売した。初期のコダクロームのパッケージには、for retinaの文字だけだったのが、途中からfor retina,contax,leicaに代わっている。

いまは、27枚撮りだが、以前は20枚撮りであった。24枚撮りは小西六写真工業(現コニカミノルタ)が、萩本欽一を使ったCMで“4枚増えて値段はおんなじ、でどっちが得かよく考えてみよー!”のフレーズでヒットした。あまり時間をおかずに、フジフィルムやコダックも24枚撮りを発売した。27枚撮りは、独アグファが国内再参入の際に、導入した記憶がある。27枚撮りに関しては、詳しく御存知な方が居られればお教えいただけると幸いである。

135の表示

135の表

レンズ

ライツ社製Mマウントの沈胴レンズは、エルマー50ミリの2.8と3.5、ズミクロン50ミリ、エルマー90ミリの3種しかない。沈胴しているのは、鏡筒(レンズユニットがある部分)のみで、レンズそのものが小さくなるわけではない。ミラーレスデジタルカメラのレンズで、広角ズームが伸び縮みするのと同じである。ライカは、鏡筒に3本の爪があり、ヘリコイド部のすきまにはめ込むようになる。正しい位置にはめ込んで初めてピントが出るようになっているので、必ず、止まるまで引きだしたらねじって、爪を合わせる事が必要だ。距離計のピントは合うが、写真はピンボケになる。ホンダF1初代監督の故中村良夫氏が、著書の中でライカでの失敗談を書かれている。太平洋戦争中、陸軍航空技術将校だった中村氏が、撃墜されたB29爆撃機の写真を撮りに行くことになり、同僚からライカを借りた。多分Ⅲa以前のバルナックタイプと思われる。沈胴レンズだったために引きだすことを忘れて、ピンボケを作ってしまい何も意味をなさなかったという。第2次ホンダF-1参戦時に鈴鹿へ見に行った。正面ゲートから入場したら、どこかで見た覚えのあるご年配が歩かれており、それが中村氏だった。ちょうどセナプロ時代で、ちょっとでもお話しできればと思ったが、後の祭りとなった。確か、翌年に亡くなられた。そのレースは、最終コーナーで2人がぶつかったレースだった。

ピントがぼけていないイメージ

ピントがぼけていないイメージ

ピンボケのイメージ

ピンボケのイメージ

 

沈胴固定爪がかみ合う

沈胴固定爪がかみ合う

 

沈胴固定爪が外れた

沈胴固定爪が外れた

 

 担当:さくま

 

 


レモン社銀座店ブログ

 


 

レモン社新宿店ブログ

 

CP+2016&CP+中古カメラフェア始まります

いよいよ明日、2月25日(木)から「CP+2016」がパシフィコ横浜にて開催となります。今回は新製品のみならず、26~28日の期間で行われる「CP+中古カメラフェア」も注目イベントの一つです!
CP+2016
入場料¥1,500-ですが、Webから事前入場登録をおこなえば「ロハ」となります。

CP+2016

写真は昨年のCP+2015

今年は単なる「後継機」と云うよりもフルモデルチェンジと呼ぶべき新鋭機が登場するので、あれこれと気になる方も多い事かと思います(かく云う私も、必死になって「買わない理由」を探している最中です)。例えば下の写真のカメラとか・・・

PEN-F

2/26発売予定。2/24、一部納期遅延のお知らせ発表

オリンパスさんからはPENシリーズの最新鋭/最高峰機として「PEN-F」が登場しますが、こちらはCP+会期中の2月26日発売です・・・が、予想以上の人気のようでして一部のお客様分は発売日にお渡し出来ない可能性がある旨、数分前のNewsで告示されておりました。「待ちきれんわい!」と仰る方は、26日以降一度レモン社各店舗まで在庫状況をお問合わせ下さいませ♪
マイクロフォーサーズ機もいよいよ2000万画素越えの時代となりますが、差し当たってはボディ正面のクリエイティブダイヤルが気になるところです。アートフィルターを使う気の起きない私ではありますが、カラープロファイル/モノクロプロファイルコントロールは是非とも使ってみたい機能です!

出るぞ出るぞと云われながら随分待つ事となったフルサイズ機「PENTAX K-1」もいよいよ発売が決定!堂々の3640万画素に5軸5段の手ブレ補正その他諸々、満を持しての登場です。勿論フルサイズ対応の新レンズも発売決定となっています。

PENTAX K-1

剛健な外観に仕上がったK-1。

昨年のCP+2015ではアクリルケース越しに「参考出品」的な形を見る事しか出来ませんでしたが、今回は弄繰り回せるんでしょうね?!期待してますからね!

富士フィルムさんの「X-PRO2」も発売延期と告知がありましたが、CP+が終ってすぐの3月3日発売が既に決定しています。

X-PRO2

ついに2400万画素機へ。発売日は桃の節句。

お家芸「フィルムシミュレーション」にモノクロ派期待の「ACROS」を新搭載。粒状感を再現する「グレインエフェクト」が全てのフィルムシミュレーションと併用可能との事なので、より表現の幅が広がりそうです。

Nikonさんの新鋭機は「D5」&「D500」ですが、「D5」は3月26日の発売です。

Nikon D5

D5:全ての画質/感度域で12コマ/秒(AF/AE追従)

一方のDXフォーマット最強カメラ「D500」は先日発売延期の案内が発表されましたが、早い内に具体的な日程を決めて欲しいですね・・・

その他各メーカーさんから面白そうな新製品の発表が相次ぐ事と思いますが、冒頭で申し上げたように今年のCP+は新品だけじゃありません。
CP+中古カメラフェア」、26日(金)~28日(日)の日程で開催です。レモン社も出展いたします!

CP+中古カメラフェア

お隣さんでは「フォトアクセサリー アウトレット」開催ですよ~

場所は2Fアネックスホール、10:00~17:00の開催(最終日は16:00閉場)となります。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます!

パシフィコ横浜さんのWebサイトによりますと、こちらアネックスホールには喫煙所を兼ねたウッドデッキスペースがあるとの事ですので喫煙者の皆様はどうかご留意くださいませ。

大さん橋ホールでは写真イベント&展示販売会を開催します。

大さん橋ホール

大さん橋「くじらの背中」の奥です。SONY SEL28F20にて撮影

パシフィコ横浜からは少々離れていますが、15分毎にシャトルバスが出ます(無料)ので、お時間ありましたら写真に賭ける熱い夢をご覧になって下さい。
お時間に余裕があるのでしたら、カメラ片手に散歩がてら・・・なんてのもよろしいかと思います。途中の赤レンガ倉庫あたりで一休み、も一興ですね。

何はさておき、まずはCP+2016&CP+中古カメラフェア、是非ともお立ち寄りくださいませ。
皆様のご来場をお待ち申し上げます。

新品 ペリカンM805デモンストレーター刻印有 最終入荷!?

これまでに数え切れないデモンストレーターが発売されたペリカンでは、なかでも2008年にM800のデモンストレーターが発売され大ヒットとなりました。この800シリーズのパラジウムコート仕上のデモンストレーターが2015年に復刻され発売されたのがこのM805デモンストレーターです。仕入れ先には発表後にすぐオーダーを入れたのですが、希望どおりの納品数は確保できませんでした。(モデル名の805は銀トリムにつけているナンバーです)

IMG_0490_R1インクを入れた場面が想像できます

いまや他社よりデモンストレーターのバリエーションが圧倒的に多いペリカンですが、もとは自社製品の機能を説明する為に作られ、発売されるたびに即完売となりました。そして不定期に特別生産品として現在も200シリーズとともに年に数本発表し続けています。

IMG_0515_R1こちらがシルバートリムのMニブです

以前もご説明しましたが、インクの補充がピストン式吸入式ですのでボディにインクが入っていく様子まで見ることができるのが、やはりデモンストレーター醍醐味でしょう。また、刻印はインクを入れる事により一部のパーツ刻印がかなり鮮明に浮き出ます。

そしてこの製品には透明なボディの実現が不可欠で、一切の色素が残らないよう細心の注意で生産されているそうです。

今回のボディは無地とパーツの刻印入りが合計1,000本の限定品でした。先に入荷した無地はレモン社では完売となっており、刻印入りも今回の入荷で完売となる見込みです。

このM805ペリカンの王道ともいわれるM800シリーズの黄金の重心バランスを是非お味わい下さい。ペン先は適度な硬さで心地よいはずです。世界が認めた万年筆ですから。
ちなみに写真撮影していて重さが通常品より軽く感じて、軸の削り出しがデモンストレーターの為に多くて29gと軽いのかなという感覚でしたが、実際に数字を確認してみると、通常品が28gとほぼ同じなのに何故か手にして錯覚し軽く感じていた様です。

IMG_0501_R1この写真でもM800オリジナルより軽量に見えます

最後にこのスーベレーンM800オリジナルがペン・オブ・ザ・イヤーをドイツの万年筆専門書で受賞した記憶があり、いつだったか確認したところ、まだレモン社が万年筆を取り扱いしていなかった1997年の事でした。
また、M800、805ともにデモンストレーターのパーツ刻印が英語でしたが、次回はよりドイツ製らしいドイツ語刻印を期待しているのは私だけではないと思います…

IMG_0586_R1尻軸まで機能が彫り込まれています

■サイズ 長さ:141mm(収納時) 164mm(筆記時)
■重さ:約29g
■機能:ピストン吸入式
■素材:キャップ、胴軸:プレシキグラス
■ペン先:ロジウムプレート 18金
■限定本数 パーツ刻印入り:300本 無地:700本
■メーカー希望小売価格 70,200円(税込)
■レモン社販売価格 56,000円(税込)

※在庫は2月22日現在 MとFが残り数本です。お問い合わせはレモン社銀座店まで。

担当:カラサキ

ライカ親爺のうんちく(1)

 レモン社新宿店のライカのブログに対抗して、銀座店でもライカについてブログを掲載しました。


 

旧ライツ社社屋

旧ライツ社社屋

ライカパーク

ライカパーク

1、シャッタースピードは、1.1/2.1/5.1/10.1/25.1/50.1/100.1/250.1/500.1/1000の国際式と呼ばれる系列から、現行の等倍式(1.1/2.1/4.1/8.1/15.1/30.1/60.1/125.1/250.1/500.1/1000)に替わった。バルナックタイプでも、Ⅲfのブラックダイヤルとレッドダイヤルでも替わっている。そのときは、シャッター幕速の変更によりシンクロ同調スピードの変更が行われ、その関係でシャッターダイヤルの表示も変更された。シンクロコンパーがライトバリューの考えを導入し、電気露出計がカメラに搭載され、プログラムシャッターの考えが入ってくると、等倍で替わった方が計算しやすいことが、M3のシャッタースピードを変えた理由の1つと思われる。以前、国際式配列の露出計のない国産カメラで、リバーサルフィルムを使ったことがあり、フィルム説明書は等倍式のスピード表示なので、微調整をすべきかどうか悩んだことがあり、心持ち絞りを調整した記憶がある。ただし、それ以降、そのカメラでリバーサルを使うことは無かった。カラーネガであれば、国際式でも気にする必要はなく、等倍式と同じように使えば良い。ライカM型用の純正露出計であるMCメーターには、国際式あるいは等倍式の2タイプあるので購入の際は、注意が必要である。しかし、MCメーターは、セレンの劣化により精度が出ていないことが多く、実用として考えるのであれば、フォクトレンダーVCメーター等の使用をお勧めする。M4の時代に発売されたMR-4メーターとの違いは、飛び出ているMRメーターの測光スイッチに巻戻しの際、クランクがスイッチにぶつかるために位置変更されたが、機能に変更はない。MR-4メーターでもM3へのセットには問題はない。気分的にはM3には、スイッチの飛び出ているMRメーターだ。

MRメーター新

MRメーター新

 

MRメーター旧

MRメーター旧

 

2、レンズの絞りも変更があり、スクリューマウントは、戦後に変更された。6.3/9/12.5/18は大陸絞りと呼ばれ、現行タイプは国際目盛りと呼ばれる。Mマウントに大陸絞りはない。MLリングを使って、戦前のスクリューマウントレンズを使う場合は、注意が必要である。

3、シンクロ接点は、独自の接点を採用している。現行のシンクロ接点は、通称ドイツ接点と呼ばれる。M3式はカメラから抜けにくいのはよいのだが、他のカメラが採用したことはなく、M4以降はドイツ接点となった。現行のシンクロコードを使うために、カメラの接点に差し込むアダプター(通称ニップル)が販売されており、レモン社には在庫がある。1970年代初めの日本カメラショーのカタログを見ると、カコストロボ(業績悪化にともない倒産の後、日立コンデンサーが引き継いだが撤退した。プロ用ストロボも生産しており、その流れはプロペットにつながる)のページには、ライカM3用のシンクロコードが存在する。電球マークではなく、稲妻マークがストロボ用接点だが、現在の一眼レフのシャッターと違うのは、横(長辺方向)にシャッター幕が動くタイプ(横走りという)なので、ストロボ同調は1/60と1/30の間にある赤い稲妻マークに合わせる必要がある。(1/50)シャッタースピードを高速に合わせたときは、画面の一部しか写らず、速くなればなるほど、写る範囲は、狭くなる。

4,使用上差し支えない、外観の変更は数回されている。巻き戻しノブのマーク変更(横棒から丸1個になり2個へ)Rレバーの長さ変更、巻き上げレバーの長さ変更、マウントボタンのプロテクターの切り込みの変更、裏蓋の最高感度変更、ボディ側ストラップ取り付け金具の変更、上カバーの止めネジの本数変更があげられる。具体的に、いつから変更されたかライツ社から公表されていないことが多く、その為M3だけをコレクションされている方がいらっしゃると聞く。ある国のライツ輸入元が、残っていたパーツを集めてM3を作ったことがあり、フレーム切り替えレバーとセルフタイマーレバーの留めネジが、表面に穴のあるタイプではなく、穴のないネジで止めてあると聞いたことがある。しかし、事実関係を確認するだけの資料を、筆者は持ち合わせていない。

ボディ初期

ボディ初期

ボディ後期

ボディ後期

 

5、どうでもいい話コーナー
西ドイツ政府から、英国のエリザベス女王に、ライカが数台献上(つまりお土産)されており、女王がM3を持っている英国切手がある。漫画ちびまる子ちゃんに出てくる、たまちゃんのおとうさんが持っているのは、一眼レフではなくライカM型だが、クランクが斜めで、レンズの左右にレバーがあるので、M4と判断出来る。その関係からか、ライカのフィルムコンパクトカメラに、ちびまる子ちゃんバージョンが存在する。

ライカパーク写真提供  市川泰憲

担当:さくま


 

新宿店もライカに関してのブログを掲載しています。初心者向けですが、面白い内容です。是非、ご一読下さい。

 

 

 

商品レビュー:パナソニック LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

今回はパナソニックのマイクロフォーサーズレンズ、「LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.」をテストしてみました。35判換算で標準レンズに相当する焦点距離ですが、今まで個人的にはフォーサーズ系の25mmにハズレが無かったので期待しつつ、実売価格の安さから「大丈夫かいな?」と云った軽い不安があるのも事実です・・・

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

そんな不安を煽るかのように、大口径ながら手にすると拍子抜けしそうなくらい軽いレンズですがキッチリと金属マウントを採用しており、操作感も悪くありません・・・フォーカスリングくらいしか弄るところがありませんけどね。レンズフードが付属品として含まれており、わざわざ別に手配する必要がないのも嬉しい点です。フード自体はそこそこの大きさなので、無造作にバッグに放り込んでおきたい方は市販のネジ込み式のフジツボ型フードを使うのも手だと思います。今回は純正フード装着でE-M5との組み合わせで撮影です。

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F1.7 1/4000sec. ASA200 E-M5

オリジナル画像を拡大すると背後のボケ部分に幾らか色滲みが出ていますが、雰囲気的にはアリだと思います。絞り開放の条件ですが、この時の周辺光量落ちは予想より少なめのでした。
ところで大口径レンズを手にすると、ついつい夜戦に臨みたくなるもので・・・

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F1.7 1/160Sec. ASA200

開放で臨むなら感度を上げるまでもない条件でしたが、APS&フルサイズ機と比較すると高感度がやや弱いとされるフォーサーズ系フォーマットでは感度を上げずに使えるのは嬉しい点の一つです。

F1.7 1/250Sec.

F1.7 1/250Sec.

緩~く周辺光量が落ちていますが、これも予想を下回る落ち方です。絞り開放ですが割と平面的な撮り方をしたせいか、四隅までちゃんとメニューが読める画になりました。ところでムール貝とアサリの白ワイン蒸しが400円って気になりますね・・・

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F1.7 1/80Sec. ASA320

テスト以外では撮らない被写体、イルミネーションを開放で。周辺部がやや変形していますが、これは高価なレンズでもよくある話でしてこの価格のレンズでは充分過ぎる出来だと感じます。所々で同心円状のボケが出ているのがちょっと不思議な味付けかと。

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F1.7 1/250Sec. ASA500

幕末の頃の写真撮影は、湿板の感度がとても低かった為に長時間露光とならざるを得ない場合が多かったようですが、さすがに坂本さん、ピクリとも動きませんでした。1/250Sec.ですから気にしなくて大丈夫ですよ!
今度は陽の当たる時間帯で撮影を。

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F5.6 1/640Sec. ASA200

幾らか絞ってF5.6。フォーサーズ系の25mmレンズは2.8~5.6程度でベストな画質になるように感じる物が多いのですが、LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.も同じ傾向のようです。
標準ながら短い焦点距離のフォーサーズ系レンズ故か、奥行きを取った構図ですがF5.6で手前の植え込みから奥の入り口までしっかり被写界深度に入ってくれます。

F7.1 1/250Sec.

F7.1 1/250Sec.

画面下の水平線を意識しての撮影ですが、歪みねぇな!と云える真っ直ぐさでした。かなり見上げるアングルでしたので、当然歪みが出ると思って意地悪したんですが・・・

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F1.7 1/2000Sec. ASA100

背後の枝が煩かったので絞り開放で。AFターゲットをギリギリまで小さくしての測距ですが、どこか緩い感じが・・・夜景ではあまり気にせずに開放を使ってましたが、こういった場合は少し絞った方が良いのかな・・・?

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F2.2 1/4000sec. ASA200

少しだけ絞ってF2.2。ちなみにLUMIX G25mm/F1.7 ASPH.の名前の通り、開放絞りはF1.7ですが1クリック絞るとF1.8・・・ほぉ・・・F2.2は開放から3クリックでした。

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F2.2 1/2000Sec. ASA100

ほぼ最短撮影距離0.25mでカンザクラの花を。ここまで寄れば、開放から1段絞ってますが充分にボケてくれます。LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.の兄貴分として、DGズミルックスを名乗る開放F値1.4の物がありますが、倍近い価格のレンズであり、最短撮影距離は0.3m。ポートレートもテーブルフォトも撮りたいけれど、まずは気軽に単焦点標準レンズが欲しい♪と云う方にはLUMIX G25mm/F1.7 ASPH.の方がオススメかも知れませんね。

ソメイヨシノはまだまだ先ですが、梅は既に程良く咲き誇っております。

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F2.5 1/2500Sec. ASA100

梅の木が数本・・・甘い香りに酔いそうです。
「君ならで 誰にか見せむ 梅の花 色をも香をも 知る人ぞ知る」
古今和歌集から紀友則さんの歌でした。
ところで、何とかして逆光でフレアを出させようとしたのですが。いわゆるゴースト的なアレがなかなか出てくれません。ハレっぽくなってコントラストがグっと下がる傾向はあるようですが・・・で、とにかくゴーストを出そうと無理して撮影したのがこちら。

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F4 1/2000Sec. ASA100

やっとゴースト発生です!ただゴーストを出す為だけに、またつまらぬ写真を撮ってしまいました・・・と、ここで思い出したかのように夜景の写真を再び。

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F2 1/8Sec. ASA320

 先ほど申し上げた、コントラストが下がる件でした。

明るめ・近接の写真が続いたので、今度は少し暗め・ちょい引きの写真を。

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F7.1 1/400Sec.

何かしら理由があったのでしょうが、明らかに人為的に壊された石像がいたたまれずに撮影。
陰鬱な陰も黒つぶれしませんでした。
すぐ脇におわしたこちら様も無残な事に。

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F5.6 1/3200Sec.

ハイライトからシャドーまで階調の広い状況でしたが、充分な質感を再現してくれたと思います。
すぐ近くに「稲荷」と書かれた石碑がありましたが、ここにおわした石像の幾つかは明らかに狐ではなく、御犬様とか御眷属様とか呼ばれる「ニホンオオカミ」の様にお見受けしました。こんな所でもニホンオオカミは絶滅してたんですね・・・

あれこれとLUMIX G25mm/F1.7 ASPH.を弄ってみましたが、ズバ抜けてここが凄い!的な事は無さそうながら充分な描写力を持っており、強いて云えば「これだけ写せてこの値段?」的なコストパフォーマンスが特筆すべき点でしょうか。

とにかく軽いレンズですので、軽量タイプのボディと組み合わせてもバランスは良さそうです。

LUMIX G25mm/F1.7 ASPH.

F4.5 1/2500Sec. ASA100

パナソニックLUMIX G25mm/F1.7 ASPH.
レンズ構成:7群8枚(非球面x2・超高屈折ガラスUHRx1)
最小絞り:F22
絞り構成:7枚円形虹彩絞り
最短撮影距離:0.25m
寸法:φ60.8x52mm
フィルターサイズ:φ46mm
重量:125g

担当:松浦

 

 

中古新入荷:ツァイス ビオゴン28/2.8(BK) ZM

コシナが発売しているZMマウントのツァイスレンズ群。物凄く興味がありましたが価格が高く手を出せなかったと言うのが本音で今回初めて使用します。ヤシコンでカール・ツァイス沼にはまっているので、レビューで使用できるのは幸運です。

今回は広角28mmのビオゴン。このレンズは、8枚の光学エレメントで構成されており、ツァイスの伝統的な対称形設計のレンズ 「ビオゴン」のコンセプトがベースとなっています。

  • フルサイズをカバーする余裕のイメージサークル
  •  鮮明でヌケの良い画像をもたらす高度なフレアコントロール
  •  実用上ゼロに近く補正されたディストーション
  •  絞り値に関わらず最小限に抑えられた焦点移動
  •  正確な1/3EVステップの10枚羽根虹彩絞り
  •  非常に正確な距離計連動メカニズム
  •  偏りのない色再現性のためのカラーマッチング
  •  美しい合焦範囲外の描写性能(ボケ味)

 

[商品状態]

  • 商品コード:2111011947982
  • 商品種別:中古
  • 商品名:ツアイス ビオゴンZM28/2.8(BK)
  • ランク:AB+
  • 販売価格:75,000円(税込)※2016/02/14現在
  • シリアルNo.:1586万台
  • 付属品:元箱、取説、FRキャップ
  • 状態:鏡胴は使用感がなくキレイです。但し、マウント部にスレが多くレンズの着脱を繰り返した痕が伺えます。
    光学系は特に瑕疵がなく、総じてランクAB+相応と判断致します。

テストに当たってはヘリコイド付き(マクロ機能付き)マウントアダプターを介してSONY α7を使用しました。レンジファインダー用レンズの欠点でもある”寄れない”を解消するためです。広角は被写体に寄らないと面白くないですから。

Carl Zeiss Biogon T*2.8/28 ZM(1)

F4

最初の1枚は高架下。光の回りもよく明るい室内感のある撮影場所です。難しい撮影条件ではないので、無難な仕上がりになっています。流石に大口径レンズのような溶けるボケはないものの色を残しての柔らかを感じます。

Carl Zeiss Biogon T*2.8/28 ZM(7)

F8 露出補正+1

太陽を街頭で隠しての撮影です。フレア発生は仕方なのない範疇で、上記写真はテストのため太陽を画面中央にして撮影しました。

Carl Zeiss Biogon T*2.8/28 ZM(3)

F2.8

ヘリコイド付きマウントアダプターの恩恵で、被写体に寄れました。
広く切り取るのも広角レンズの使い方ですが、一方、最短撮影距離が短いので被写体に寄って寄って、そして更に寄るのも広角レンズの使い方の一つです。

Carl Zeiss Biogon T*2.8/28 ZM(4)

F11

F11まで絞ってパンフォーカスでの撮影です。回折現象はカメラがうまく処理してくれるので、フィルム時代と違って絞り込めるのがデジタルのよさでもあります。それでも個人的な趣味で言うと絞込みは避けたい。

Carl Zeiss Biogon T*2.8/28 ZM(5)

F5.6

最短撮影距離よりも寄っての撮影です。もっと寄りたかったのですが柵がありました。撮影時のマナーは大切です。

Carl Zeiss Biogon T*2.8/28 ZM(2)

F2.8

絞り開放での逆光テストです。太陽が壊れた感じが表現できています。耐逆光性能が向上しているとはいえ、まともに太陽を捉えるのは避けたいですね。

Carl Zeiss Biogon T*2.8/28 ZM(6)

F11

最後は本レンズの”青”を撮りました。鮮烈な印象です。
手前の木の質感、ビルの窓枠など、解像度は高くメリハリのある写真になります。

新品レンズはありませんが、商品を使用した感想は、

  • ヘリコイドの指の係り具合は浅からず、深からずで可もなければ不可でもなく
  • 絞りが1/3毎にクリックがあり、ファインダーを覗きながら操作していると、今の絞り値を把握し難かったです

以上です。

担当:いりえ(B2)

 

商品レビュー:フォクトレンダー ULTRON Vitage Line 35mm F1.7 Asphrical

今回はコシナより2015年8月に発売されたULTRON Vintage Line 35mm F1.7 Asphericalです。
コシナの新製品は歴史的な名作とされるクラシックレンズを範とするスタイリングに、現代的設計の光学系を組み合わせた“ヴィンテージライン” の準広角レンズです。非球面レンズの採用で、絞り開放から優れた光学性能を発揮します。最新性能をクラシカルなスタイルで楽しめる、趣味性の高い交換レンズに仕上がっています。

[商品仕様]

  • 焦点距離:35mm
  • 口径比:1:1.7
  • 最小絞り: F16
  • レンズ構成: 7群9枚
  • 画角: 62°
  • 絞り羽根枚数: 10枚
  • 最短撮影距離: 0.5m
  • 最大径×全長: φ53×50.9mm
  • フィルターサイズ: φ46mm
  • 重量:シルバー330g(付属品なし)/ブラック238g(付属品なし)
  • マウント: VMマウント
  • カラー:シルバー(真鍮製)・ブラック(アルミ製)
  • その他: 標準フード付、別売スリット入り金属フード・シルバー(真鍮)・ブラック(アルミ)

テスト当日は曇天のため、いつもの逆光テストは出来ず。また使用したカメラのセンサーにゴミがあったため周辺光量落ちも・・・。

Voigtländer ULTRON Vitage Line 35mm F1.7 Aspherical (1)

Leica M使用

最短撮影距離が50cmというのはスゴい。一眼レフ用の35mmはもっと寄れますがレンジファインダー用のレンズでは特筆すべき点です。

Voigtländer ULTRON Vitage Line 35mm F1.7 Aspherical (2)

Leica M使用

Voigtländer ULTRON Vitage Line 35mm F1.7 Aspherical (3)

Leica M使用

テスト用でLeica Mを使用しましたが、発色は地味でオールドレンズを意識してのレンズ設計&コーティングなのでしょうね。カメラの恩恵ではなくレンズの性能ととらえておきたいです。

会社に帰り画像をチェックしたところセンサー上のゴミにより大半の画像が使用出来ず、代替機としてSony α7を使用してスナップ写真を撮りました。

Voigtländer ULTRON Vitage Line 35mm F1.7 Aspherical (4)

Sony α7使用 F8

コントラストの低さによる地味さはカメラを替えても否めず。

Voigtländer ULTRON Vitage Line 35mm F1.7 Aspherical (5)

Sony α7使用 F5.6

 F5.6以上に絞り込むと全画面でカリッとした仕上がりをみせてくれます。35mmなので歪みも気になりません。

Voigtländer ULTRON Vitage Line 35mm F1.7 Aspherical (6)

Sony α7使用 F4

曇天でもハイライトとシャドーが明確で開放~F4まででは 、現代のレンズとは違った甘い描写になります。やはり大口径レンズは開放から2段までの絞りが面白いと思います。
本レンズは開放F1.7なので大口径レンズとは言いがたいのですが、やはり開放から2段までの絞りが面白いと感じました。

Voigtländer ULTRON Vitage Line 35mm F1.7 Aspherical (7)

Sony α7使用 F2.8

 F2.8でピントを5mで撮影しました。敢えてピントを合わせずの撮影です。最近、私がスナップで使用する時によく使用する設定なのですが、以前は2.5mだったのを意識して引いて広く撮るようにしています。

最後に使用しての感想ですが、

  • ターレットの加工に不満があります。やはり山でも谷でもギザギザは欲しかったです。
  • ヘリコイドの操作感は良好です。
  • 絞りリングの操作感はヘリコイドのそれと比較すると、まぁーまぁー良好と言ったところです。
  • 絞りの形状は最少絞りで円形になりますので、点光源は期待しないほうが無難です。
  • コシナはデジタル、フィルムで良好と言っていますが、到底両立はしないかと思いますが、フィルムでテストしたくなるレンズです。
  • 最短撮影距離50cmはミラーレス機にとっては有難い。

 

担当:いりえ(B1)

マウントアダプター:ライカLマウントレンズ

今回のブログはマウントアダプターを、紹介致します。デジタルカメラになり結果が直ぐ分かるので、試し易くなったオールドレンズや資産の有効活用などで、レモン社では非常に需要があります。

マウントアダプターは種類が多くありますので、レンズのマウント規格毎に分けて、ブログを掲載致します。

 

1、ユニバーサルマウント

ライカLマウント、プラクチカスクリューマウント、エキザクタマウントが典型的な例ですが、一つのレンズマウント規格に合わせて複数のメーカーがカメラやレンズを作り上げたレンズマウントを「ユニバーサルマウント」と呼びます。
ペンタックスのKマウントもリコーやシグマが規格を取り込んで商品を世に出しました。
デジタルの時代に入りオリンパスとコダックによってデジタル一眼レフカメラ向けにフォーサーズ(4/3)、デジタルミラーレスカメラ向けにマイクロフォーサーズ(M4/3)が提唱され、ライカ、パナソニック、シグマ、コシナなどが参画しています。

特にM4/3はフランジバックの短さから、マウントアダプターを介してオールドレンズを楽しむ火付け役を担いました。

 

2、ライカLマウント

内径39mm、ピッチ1/26in、フランジバック28.8mm、標準レンズ焦点距離51.6mm。
エルンスト・ライツ(現ライカ)が初めて採用した規格です。当初は単にライカマウントと呼ばれていましたがライカM3以降ライカがバヨネット式Mマウントに移行し、ライカLマウント(ライカスクリューマウント)と呼ばれるようになりました。
映画用の35mmフィルムを使った事でも有名ですね。
多くのメーカーが上記規格を採用し、個性溢れるカメラやレンズが発売されました。
尚、引伸レンズにてもライカスクリューマウントが採用されています。

 

●M4/3シリーズ

LEICA L -> M4/3(1)

ウォーレンサックL90/4.5

レンジファインダーで90mmはピント合わせが難しい焦点距離ですが、M4/3だと180mm相当となり更に困難を極めます。しかし、ミラーレス機となると単なる望遠レンズ扱いとなります。 

 

●Sony αシリーズ

LEICA L -> SONY α7(1)

ヘクトール28/6.3

LEICA L -> SONY α7(2)

ヘクトール28/6.3

フルサイズでもAPS-C(焦点距離は1.5倍)サイズでも楽します。α7で撮影しました。

 

●Leica Mシリーズ

LEICA L -> LEICA M

ズマロン35/3.5

MLリングもマウントアダプターに入ります。monochromeで撮影しました。

 

●Fujifilm Xシリーズ

LEICA L -> FUJIFILM X-series(1)

ズミタール5cm/2

LEICA L -> FUJIFILM X-series(2)

ズミクロンL50/2

焦点距離は1.5倍になります。X-T1で撮影しました。

 

●Canon EOS-Mシリーズ

LEICA L -> CANON EOS-M

キヤノン 50/1.4(L)

焦点距離は1.6倍になります。敢えてファインダーのないEOS-M2で撮影しました。

他にはニコン1やペンタックスQがありますが、テストするボディ、マウントアダプターがなかったりと、試写できませんでしたが機材が揃い次第、追記致します。

 

担当:いりえ(B3)

 

 

お客様寄稿文:「写真家人生」吉野信

今回は古くからのレモン社のお客様、写真家の吉野  信様からいただいた寄稿文を掲載させていただきます。
お忙しい中御寄稿いただいた事、厚く御礼申し上げます。
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写真家人生  吉野 信

  僕が本格的な写真というものに目覚めたのは、デザイン学生の時。写真の授業でフイルム現像をはじめ、基礎的なことをいろいろと学んだのだった。卒業した後、2年ほど会社勤めをして写真事務所のアシスタントを経て、29歳の時フリーの写真家として活動し始めたが、当然のこと、使ったのはフイルムカメラだった。

カリフォルニアジリス

カリフォルニアジリス

 最初からの目的が、野生動物の撮影だったからレンズは超という文字が付く望遠レンズが必然だった。必要に応じて、400、600、800ミリのレンズを購入し、使いまくったが、最初はフイルムさえ思うように買えなかったから、機材も最小限度のもので我慢した。

ベンガルタイガー

ベンガルタイガー

 しかし、50歳に近づいたころ、いわゆるクラシックカメラに目覚め、ライカをはじめとして、使ってみたいいろいろなサイズのカメラとレンズを買い始め、キャビネットからはみ出すぐらいになってしまったが、どのカメラも設計者や技術者たちのアイデアと英知に満ちていて、それを持つだけで幸せな気分になった。とはいえ、集めて触るだけでなく必ずフイルムを通して撮影に臨んだ。そんな僕自身の経験と思いは、僕自身の著書、「アナログカメラで行こう、Ⅰ、Ⅱ」と「ブロニカ」に写真と共にまとめて出版されている。

ダイサギ

ダイサギ

 もちろんのこと、かなりの数の写真集も出版されたが、いづれもフイルムカメラで撮影されたものである。デジタルカメラ全盛の時代に、フイルムで写したものこそ写真であるなどと、反論する気持はないだけでなく、最近は野生動物の撮影には、主にデジタルカメラを愛用しているが、自然景観などの撮影には、今でも大型カメラでフイルム撮影を続けている。

ハチドリ

ハチドリ

 こんな雑感はともかくも、僕自身は何と幸せな写真人生を送ってきたものだと感じている。カメラの機構にしろ、マニュアルからオートフォーカス、そして全自動からデジタルへと時代の流れと共に、いろいろなカメラを手にして使うことができたというのは、戦後に生まれ、70数年生きてきたという事実なのである。

アメリカバイソン

アメリカバイソン

 さて、デジタルカメラはまだ発展進歩するのだろうが、それについていくかどうかは、自分でもわからないが、死ぬまだ元気でいる限りは、興味ある被写体を写し続けることは終わりそうもない。
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プロフィール:吉野 信

今回ご寄稿いただいた吉野 信さんのプロフィール

1943年日本の一角で生まれる
桑沢デザイン研究所リヴィングデザイン科卒業写真家事務所に勤務後、1972年フリーの写真家として独立以後、日本国内にとどまらず世界各国を訪れ、野生動物や自然景観の写真を撮り続けている。写真集や著書に、「ロッキーの野生」「アラスカの詩」「密林の王者・ベンガルタイガー」「アダ-ジオ」「アクアオデッセイ」「自然写真館全5巻」「野生のカメラ」「ネイチャーフォト入門」などがある。
現在、日本写真家協会、日本写真協会会員

 

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