こんにちは! 編集長 中村です~。
5月に『これからデジカメを買いたい人に知っておいてほしい3つのこと』というブログを公開したのですが、そこそこご好評いただいております。
昨今のデジタルカメラは飛躍的に性能が進歩していますが、あまりにも高度化しすぎて「何を基準にしていいか分からない!」という方が多いのかなと思ったり。
そこで今回は、「これから新品で買うなら具体的にどの機種がおすすめ?」という疑問にお答えするブログを書いてみました。
前回のブログは「これからカメラを買う時のマインドセット」についてのお話でしたが、反対に今回はとことん具体的にお伝えしてまいります。
「スペックと価格の釣り合いがいい」カメラを、Canon・Nikon・SONYの主要3マーカーからそれぞれピックアップしてご紹介していきましょう。
あくまで一意見にはなりますが、ご参考にしていただければと思います!
【① Canon EOS R50】
まずは1台目、CanonからEOS R50のご紹介です。
「とにかく価格を抑えて不満ない性能のカメラが欲しい」という方に一番おすすめしたいのがこちらのR50ですね。
2025年7月時点で標準ズームレンズキット新品価格¥113,850(税込)と相場的には格安でありながら、中身のスペックはかなり充実したカメラとなっています。
有効約2420万画素のAPS-Cセンサーを搭載、画像エンジン(センサーが受け取った光のデータを画像として処理するカメラの頭脳)もCanon最新のDIGIC Xを搭載。
ディープラーニングを活用した高度な被写体検出アルゴリズム「EOS iTR AF X」を搭載し、人物・動物・乗り物などの被写体検出・追従が可能となっています。
Canonさん公式のサンプルを貼っておきますが、こんな感じにカメラが勝手に被写体を認識してAFを合わせてくれます!!
常に動いている被写体でも、ボタンを押すだけで誰で簡単に写真が撮れるのは初心者にとって非常にありがたいですね。
大阪芸術大学にて機材展示会を行いました!【2025年度 新入生様向け】
今年の4月に大阪芸術大学の新入生様向け機材説明会を実施させていただきました際、多くの学生さんが手に取って見られていたカメラがこのEOS R50でした。
その後、お買い上げいただいた学生さんも数多いです。
わたくし個人としてもおすすめしたいカメラでありますし、量販店などの売り上げランキングを見てもコンスタントに上位に入っている人気機種ですね。
ただし、操作ダイヤルやボタン数などが少なく手軽に使える一方で、「いろいろな項目を頻繁に変更しながら撮影したい」という方は操作面でやや不便を感じるかもしれません。
自分でいろいろ操作しながら撮影したいという方は、より上位機種のEOS R10やEOS R7のほうが向いているでしょう。
また、EOS R50・EOS R10にはボディ手ブレ補正機能が搭載されていません。
レンズ側に手ブレ補正機能が入っているものが多いため普段は困りませんが、望遠レンズを多用される方はボディ内手ブレ補正機能を搭載している上位機種のEOS R7をおすすめします。
↓参考までに、わたくしが過去に書いたEOS R7 使用レビューもご紹介しておきます
EOS R7で撮る京都の野鳥【動体撮影はこのカメラにお任せ!】
適している方・そうでない方がいらっしゃるとは思いますが、EOS R50は「エントリー層に優しいCanon」の象徴のようなカメラですね。
立ち位置としてはかつてのEOS Kissシリーズを彷彿とさせる初心者にぴったりなカメラだと言えるでしょう。
なお、こちらのEOS R50を動画に特化させた派生機・EOS R50Vが2025年5月に発売されています。
動画撮影機能やライブ配信機能を強化した機種ですので、「動画撮影がメインです!」という方はこちらを検討して良いでしょう。
しかし、センサーやAFまわりは違いがありませんので、がっつり本気で動画撮影をするつもりの方でなければEOS R50VではなくEOS R50で十分です(価格もEOS R50のほうが安い)
そういう意味でも、EOS R50は万人におすすめしやすいカメラだと言えます。
【②Nikon Z50II】
続いてはNikonのカメラをご紹介いたします。Nikon枠はだいぶ悩んだのですが、今回はZ50IIをピックアップ。
2024年12月に発売された機種ですが、エントリークラスとしては破格のスペックで発表時に大きな話題となったカメラですね。
先ほどのEOS R50よりお値段は少し上がって、標準ズームレンズキットで¥149,490(税込み)となっております。※2025年7月現在
こちらのZ50II、センサーこそ前モデルのZ50から据え置きで、DXフォーマット(APS-C)有効画素数 2088万画素ですが……。
画像エンジンがNikon最新のEXPEED7になったことで、9種類(人物・犬・猫・鳥・飛行機・車・バイク・自転車・列車)の被写体を検出することが可能に!
また、上位機種にも搭載されているハイスピードフレームキャプチャー+も搭載!
jpeg記録のみになりますが、C30(約30コマ/秒)の高速連写およびレリーズの1秒前まで遡って記録できるプリキャプチャー機能も使用可能です。
エントリー機ながらも「決定的瞬間」を捉えるための強力な機能が備わっています……!
また、新機能のフレキシブルカラーピクチャーコントロールを搭載しているのも魅力です。
クリエイター監修で制作されたイメージングレシピをダウンロードしてカメラに登録することで、手軽にムードのある写真や動画を撮れます!
こちら、イメージングレシピを使用した写真のサンプルです。※注 Z50IIではなく別機種のZ6IIIで撮影した写真
現像ソフトを用いずともこのようなクリエイティブな色味の写真・動画が撮影できるというのは、初心者にとって非常にありがたい機能です……!
ただし、このZ50IIもボディ内手ブレ補正機能は備わっていないのでご注意ください。
だいたいの用途であればレンズ内手ブレ補正でも事足りますが、超望遠レンズを使用したいという場合などは三脚を使用するなどの工夫をしたほうがいいでしょう。
ちなみにこんな感じでショート動画でご紹介したりもしてますが、Z50IIの発売にともなって前モデルのZ50は中古でだいぶお手頃になってきています。
Z50と性能的にほぼ同等のZ30やZfcなどもだいたい同じくらいの価格帯で商品の流通量も多く入手しやすいため、「中古」という選択肢もアリな方におすすめですね。
また一方、「資金には余裕があるからミドルクラスの機種も検討したい」という方は、FXフォーマット(フルサイズ)のZfやZ5IIといった機種も視野に入ってくるでしょう。
FXフォーマットの機種は金額が高いぶん、Z50IIなどDXフォーマットセンサーの機種よりもセンサーが大きくてより多く光を取り込めます。
明暗のグラデーションをより忠実に再現しやすかったり、暗いところでもノイズの少ない画像を撮りやすいというメリットがあります。
ZfもZ5IIも、画像エンジンはEXPEED7を搭載しており、AF性能も申し分ありませんので、選択肢の1つとして考えていただければと。
↓発売当初にニコンプラザ大阪さんへ取材にいってきた記事をご参考までに。
Nikon Zf をニコンプラザ大阪で見てきました!【製品へのこだわりを実感】
Nikon Z5IIを ニコンプラザ大阪で見てきました【待望の最新ミドルクラス機!】
2機種ともレンズキット新品価格20万円代後半にはなってきますが、最近だとZfはキャンペーンで30,000円キャッシュバックが入ることも多く、お得に入手できるチャンスがあります。
弊社ナニワグループ店頭でお尋ねいただきましたら現在のキャッシュバック実施状況もすぐ調べてお答えしますので、ぜひお気軽にお声がけいただければと。
まぁ正直なところ、Nikonのミラーレスカメラはそれぞれ特長のある機種が多いため、一概に「これがいちばんおすすめ!」というのは言いづらいのですが……。
総合的に見ると、「はじめての1台」としてハードルが比較的低く、なおかつ性能もバッチリ最新なのはZ50IIかなと個人的には思います。
ご参考にしていただければと!
【③SONY α7C II】
最後はSONY。今回ご紹介するのはα7C IIです!
カメラ専門店・量販店を問わずに非常に大人気で、とても売れているカメラがこちらですね。
先ほどご紹介したCanon EOS R50やNikon Z50とは異なりフルサイズセンサー搭載機種ですが、ボディ重量は前述の2機種とほぼ同じでなんと約514g。
しかも驚くべきは、このサイズでボディ内手振れ補正機能も搭載しており、小さいながらもファインダーもついているという……!
さらに!今どきのスタンダードなデジタルカメラの画素数よりちょっと多めの 有効約3300万画素のセンサーを搭載!!
画像エンジンもSONY最新のBIONZ XRを搭載し、しかもディープラーニングを含むAI処理で高精度な被写体認識を可能とするAIプロセッシングユニットも入っています。
カタログスペックは”非の打ち所がない”とまで言える、オールインワンの欲張りカメラとなっています。
価格は20万円代後半とそこそこお値段は張りますが、こちらも最近はキャッシュバックが入ることも多くなっていますね。
「それはちょっと高い……!」という方におすすめするとしたら、VLOGCAMシリーズのZV-E10が候補にあがります。
2021年発売のカメラですが、レンズキットで新品10万円前後とそこそこリーズナブルな価格となっていますね。
センサー・画像エンジンはα6400(2019年発売)と同等のためスペックもそこそこですが、気軽に写真・動画を撮影するのには十分使えるレベルではあります。
「価格をなるべく抑えて実用的なカメラが欲しい」という方には良いでしょう。
一方で、ZV-E10の後継機であるZV-E10IIは、価格とスペックの釣り合いがあまり良くないと個人的に感じるので、ちょっとおすすめしづらいです。
先ほどご紹介いたしましたCanon EOS R50やNikon Z50IIと比べると、価格面ではEOS R50に及ばないしスペックではZ50IIに見劣りするように見えてしまいます。
こちらの写真はZV-E10IIで撮影したものですが、もちろん撮れる写真や動画の綺麗さはまったく不満ありません。
正直言うと、α7C IIのコスパが良すぎるのが悪い。
「1台SONYのフルサイズカメラを持っている人の動画用サブカメラ」としては、ZV-E10IIはマッチするかなと思います。
ちなみに、同じVLOGCAMシリーズのフルサイズ機・ZV-E1を使っているわたくしは、一時期かなり真剣にZV-E10II購入を検討していましたが……。
ボディ内手ブレ補正なしのため歩きながら動画を撮る時のブレ補正が十分でない点や、価格面などが納得できず、購入を断念しています。
ご参考までに。
その点、α7C IIは動画撮影時に大きく歩き撮りのブレを軽減する手振れ補正モード「ダイナミックアクティブ」がファームウェアアップデートで追加されています。
画角がかなり狭くなるものの、まるで電動ジンバルに載せて撮っているかのような安定した映像を撮ることができるのが魅力です。
そういう点では動画撮影にも適したカメラであり、α7C IIは本当に優秀ですねぇ……。
【あくまで参考意見です】
というわけで、同メーカーのいろいろな機種を引き合いに出しながら、3つのカメラをご紹介させていただきました。
しかし、あくまでこれは一つの意見でしかないということはご留意ください。
「どういう被写体を撮りたいか」「どういう色やトーンが好みか」「どれぐらいの頻度で使いたいか」などによって、その人に”最適な”カメラは違ってきます。
とはいえ、「買ったカメラが良くなかったからうまく写真が撮れなかった」という結果になりづらい機種を選んで今回はご紹介しております。
カメラという高額商品を買うことに不安を感じている方も多いはずですので、そういった方の不安を払拭する手助けになれば幸いです。
そのほかにも、「カメラ買って写真を始めてみたいけどどれを選んだらいいのか分からない……」という方向けの記事を何本か書いていますので、あわせてご参考にどうぞ。
これからデジカメを買いたい人に知っておいてほしい3つのこと
【コスパ重視】中古でオススメのフルサイズミラーレスカメラ3選!
コンパクトでおすすめのデジタルカメラ5選!【小型軽量は正義】
それでは今回も最後までお付き合いいただきましてありがとうございました~!
また次回のブログでお会いしましょう!!