えーー、タイトルは春競馬なのに、このブログが公開されている頃はすでに秋競馬真っ只中になってしまいました……。
読者の皆様こんにちは。レモン社秋葉原店馬担当の細谷です。
夏が思った以上に多忙を極めておりまして(自己管理がなっていないだけ……)、中村編集長から何度も催促をされようやく完成いたしました!!
皆さま、誠に申し訳ございませんでした(土下座)!!
さて、前編のNikon Z6IIIで撮ったNHKマイルカップ・ヴィクトリアマイルのブログはご覧いただいたでしょうか?
まだという読者の皆様はこちらから見ることができますのでぜひ!!
というわけで後編Nikon Z8で撮った日本ダービー&安田記念をお送りしていきますよ!!
タイトルにもあるように、今回はニコンイメージングジャパン様よりNikon Z8をお借りいたしまして撮影した写真をお見せしてまいります。
なお、今回もかなり作例多数です……。
機材紹介というより完全に競馬ブログ的内容になっております……。悪しからず……!
【お借りした機材のご紹介】
今回お借りしたNikon Z8は、フラッグシップ機「Z9」の性能をほぼそのままに、ボディを小型・軽量化した、まさに「ミニZ9」と呼べるミラーレスカメラです。
Z9と同じく約4571万画素の積層型センサーを搭載しており、秒間20コマ(RAW/JPEG同時記録)の連写が可能!
また、JPEGのみでの記録になりますが、最大で秒間120コマの超高速連写も可能です。
画像処理エンジンもZ9と同じく「EXPEED 7」を搭載し、人物・動物(犬、猫、鳥)・乗り物(車、バイク、自転車、列車、飛行機)の9種類の被写体を自動的に検出します!
「これ一台あれば、どんな被写体でも対応できる!」 Z8は、まさにそんな心強い存在です!!
前回は「70-200mm f/2.8 VR S」をお借りましたが今回は「NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S」を使わさせていただきました!!
EDレンズ6枚・スーパーEDレンズ2枚を用いてクリアでヌケの良い描写を実現。
ナノクリスタルコート・アルネオコートを施してあるので、ゴーストやフレアの発生もしっかり抑えられています。
それでいて重さ約1,355gとこのクラスではかなり軽量化に成功していて、長時間の撮影や持ち運びも苦になりません。
また、100mmから400mmまでという汎用性の高い焦点距離をカバーし、風景の一部を切り取ったり、遠くの動物をクローズアップしたりと、様々なシーンに対応できます。

前回のNHKマイルカップ・ヴィクトリアマイル撮影ではこちらのサンニッパが大活躍してくれましたので、今回も写りに期待したいです!
【Z8で日本ダービー撮影に挑む!】
競馬の祭典。日本ダービーが今年も行われました!!
東京競馬場内はダービー装飾でいっぱいです(以下スナップ写真は前日撮影)
「すべては、この熱き日のために。」
日本ダービーは競馬関係者であればだれもが勝利を手にしたい最大のレースです。
また競走馬からすれば3歳のサラブレッドしか出走できない一生に一度のレース。
今年であれば、2022年に誕生した7950頭のうち18頭しかこのレースに出走することが許されません。
第61・63代イギリス首相のウィンストン・チャーチルはこんな言葉を残しています。
「ダービー馬のオーナーになることは一国の宰相になることより難しい」
ダービーを勝つという事はそれだけ名誉なことであり大変難しいのです。
もう10年ちかくダービーを現地で観戦しておりますが、やはり場内も朝からいつもと雰囲気が違います。ダービーを見守る競馬ファンもこの日だけは特別です。
そんな熱い1日が今年も始まりました!!
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:400 SS:1/1600s F値:F5.3)
日本ダービーは1日12レースあるうちの11レース目としばらく時間があるので、それまでは平場のレースを撮りながらZ8の感覚をつかんでいきます!!
上2枚はNIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sで撮っていますが、テレ端400mmありますから内側のダートコースでもかなり寄って撮ることができます。
東京競馬場は日本で一番大きい競馬場なので、400mmあるのはかなりありがたいです!!
↑トリミング前
↑トリミング後
今回、高画素機であるZ8での撮影ということで、どれくらいトリミングしても大丈夫なのかも確認してみました。
さすがはZ8、4571万画素の高画素なだけあって、かなりトリミングしてもここまでの画質を保つことができます!!
こちらはサンニッパこと300/2.8で撮影しているので、その描写力もあって素晴らしい画質で撮れた気がします!!
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:140 SS:1/800s F値:F5.6)
さて、昼休みには日本ダービー騎乗ジョッキーの紹介がありました!!
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:250 SS:1/800s F値:F5.6)
1番人気のクロワデュノールに騎乗する北村友一騎手。見事勝利すればダービージョッキーの仲間入りを果たします。
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:250 SS:1/800s F値:F5.6)
向かって右側は日本ダービー歴代最多勝利騎手(6勝)のレジェンド武豊騎手です。
「ダービーを勝ったら騎手を辞めてもいい」という格言を残した騎手もいるほど、ものすごく格式の高いレース。
ダービーに乗るだけでもとても名誉なことでもあるため、普段のG1レースでは行われないこのような式典が行われます。
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:125 SS:1/1000s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:300 SS:1/1000s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:72 SS:1/1250s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:180 SS:1/1000s F値:F4)
誘導馬のゼッケンも日本ダービーと刻まれJRAのロゴは特別な金色になっております!!
刻一刻とダービーが近づいてきますが、必ずいい写真が撮りたいため、平場のレースでじゃんじゃん練習!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:640 SS:1/1600s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:360 SS:1/1600s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:250 SS:1/1250s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:320 SS:1/1600s F値:F4)
それにしてもサンニッパは一眼レフ用Fマウントのレンズなのにも関わらず描写力がすごい!
前回に引き続き、FTZアダプターで使用していますが、AF速度も十分で非常に頼もしいレンズです!!
【日本ダービー レーススタート!】
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:560 SS:1/1250s F値:F5)
さて、いよいよ東京11R 日本ダービー開始の時間!
各馬が馬場に入っていきます!!
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:1000 SS:1/1250s F値:F5)
後ろのターフビジョン(大型モニター)に映るスタンドの人々や、内馬場に写る人の多さからやはりダービーは特別だなと再認識させられます。
※結果的にこの日の入場者数は8万2040人でした。
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:720 SS:1/1250s F値:F5)
6番ファンダムの後ろに写る厩務員さん(担当の馬の世話などをしている人)たち。大舞台に向かう愛馬を見送ります。
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:720 SS:1/1250s F値:F5)
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:1000 SS:1/1250s F値:F5)
7番ミュージアムマイル。
前走G1皐月賞の覇者。クロワデュノールに続いての2番人気。
このダービーを勝てば見事二冠達成です!!
果たして……
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:450 SS:1/500s F値:F7.1)
誘導馬に跨る職員さんも燕尾服に着替えて登場です。
(レンズ:Z 100-400/4.5-5.6 VR S ISO:720 SS:1/500s F値:F10)
さあいよいよゲートが馬場に出てまいります!! ゲートの上部も特別にダービー仕様に装飾されています。
さあ、ゲートが開いてスタートしました!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:450 SS:1/1250s F値:F4)
スタートしてすぐドドドドっ!!!!と目の前を通過していきます!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:800 SS:1/1250s F値:F4)
14番ホウオウアートマンのすぐ内側、オレンジの帽子。
1番人気の北村友一騎手とクロワデュノール。前から4、5頭めの絶好のポジションをとって通過していきます!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:1250 SS:1/1600s F値:F4)
さあ、最後の直線コース!! クロワデュノール残り400mあるのにもかかわらずすでに先頭に躍り出た!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:1250 SS:1/1600s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:100 SS:1/1000s F値:F3.2)
北村友一の左ムチが一発二発!!
内からは18番サトノシャイニング、ダービー6勝の武豊もやってきている!!
クロワデュノールこのまま押し切れるか!!??
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:1000 SS:1/1600s F値:F4)
このまま押し切り見事1着でゴール版を駆け抜けたクロワデュノール!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:640 SS:1/1000s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:1800 SS:1/1000s F値:F4)
勝ち馬と騎手だけが許されるウイニングラン!!
東京競馬場は超大歓声!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:1800 SS:1/1000s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:1800 SS:1/1000s F値:F4)
それに応えてか右手を高々に突き上げる北村友一騎手!! おめでたい!!
撮影者の私、このクロワデュノールのファンでして、この時点で感動し泣きながらシャッターを切っておりました……(笑)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:900 SS:1/320s F値:F4.5)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:2000 SS:1/800s F値:F4)
クロワデュノール陣営おめでとうございます!!
なお、レースが終わってウイニングラン以降急に雨雲が増し暗くなり、少し雨も降りだしたため、ISOがかなり要求されるようになりかなり現像にたよりました。
当然クロワデュノール大本命だったので馬券も獲れて、いい写真も撮れて大大大満足の1日でした!!
今思い出してもほんとにいい日でした……!!
【5週連続G1の最後は安田記念】

この日は天気が曇りで露出をどうするか……。午前中より、午後の方が雲の厚みもやや増し直前でも露出のい最適解を出すのに悩みました……。
とりあえず安田記念の本馬場入場で様子を見てみました!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:360 SS:1/800s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:280 SS:1/800s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:450 SS:1/800s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:560 SS:1/800s F値:F4)ISOオート上限640にして撮ってみましたが、SS800でこのぐらい撮れているならレースではSS1600、ISOは一つ下げて上限500で現像に頼ってもよさそうな感じがしました!!
さて安田記念最後の直線コース!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:500 SS:1/1600s F値:F4)残り約200mほどで抜け出したのは、昨年同競馬場・同距離のNHKマイルカップの覇者ジャンタルマンタルと川田将雅騎手!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:500 SS:1/1600s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:500 SS:1/1600s F値:F4)そのまま抜け出してゴール!!
結果的に露出設定も正解だったと思いました!
かなりギリギリの設定かなとも思いましたが、Z8の凄さとサンニッパの描写力があったからこそできたことだと思いました!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:200 SS:1/640s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:320 SS:1/640s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:400 SS:1/640s F値:F4)ウイニングラン!!担当する厩務員さん、調教助手さんと握手!!
こういう「人と馬が繋いだ瞬間」みたいないい写真が今後もたくさん撮って、競馬の面白さを広めることができたらいいなと思っております!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:360 SS:1/400s F値:F5)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:800 SS:1/500s F値:F5)ジャンタルマンタル陣営おめでとうございます!!
【Z8を使ってみた感想】
今回はニコンイメージングジャパン様よりZ8をお借りして使わせていただきましたが、もちろんAF性能は文句無しでした!
フラッグシップ譲りの驚異的なAF追従性能により、高速で移動する競走馬を群れの中でも一度捉えたら離さず、ストレスなく撮影することができました。
4571万画素と画素数が多いセンサーながら、積層構造になっているためローリングシャッター歪みも非常に少ないです!
部分積層センサーを搭載したZ6IIIよりも、やはり完全に積層型のZ8のほうがローリングシャッター歪みが少ないように感じました。
焦点距離が長いレンズをつけてカメラも大きく振るような撮影をする場合、当然ながらZ8のほうが適しているでしょう。
なお、Z8は完全ブラックアウトフリーのReal-Live Viewfinderで、Z6IIIは「Real-Live Viewfinderに近い見え方」となっております。
これについてはZ6IIIでも見え方に不満はなかったので、競馬撮影においては致命的な相違点ではないかなと感じます。
また、そもそもの画素数が多いためZ8のほうがトリミング耐性があり、撮影後に大胆にフレーミングを変更しても画質の劣化を最小限に抑えられるのもありがたかったです!
手持ちのレンズではメインの被写体が小さくしか写せないような場面でも、クロップである程度どうにかできるのはやはり便利!
今回お借りしたレンズのNIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sも、使いやすい焦点距離で軽量設計なため、広い競馬場でも取り回しが良く、長時間の撮影でも負担が少なくて済みました。
一方、AF-S VR 300mm f/2.8 G IF-ED(サンニッパ)は、F2.8の明るさと圧倒的な描写力により、Z8のポテンシャルを最大限に引き出し、悪条件下でも最高の画質を追求できました!!
Nikonさんのカメラはコントラストや色合いがほんとにいいな!!と思った春でした!!
先週の24日からは秋のキャッシュバックキャンペーン「Nikon Creators 応援 オータムキャンペーン2025」も開始されています。
Z8ほか各種望遠レンズも対象に入っており、Nikon Zシリーズを導入するにはいいタイミングですので、ぜひ皆さまもご検討ください!
おまけ
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:500 SS:1/640s F値:F4)
競馬場では競馬以外にもサラブレッド以外のホースショーやホースダンスのイベントもやっております!!
ギャンブルだけではない馬の魅力を今後も伝えていけたらなと勝手に思っております(笑)!!
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:500 SS:1/640s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:500 SS:1/640s F値:F4)
(レンズ:VR 300/2.8 G ISO:500 SS:1/640s F値:F4)