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【作例付】富士フイルム X-H1 使用レビュー

こんにちは。 カメラ担当の池田です。

さて今回は、2018年3月1日に発売されました富士フイルム「X-H1」の使用レビューをお届けいたします。

3月1日からの4日間、横浜で開催されたCP+(シーピープラス)でも、富士フィルムブースは「X-H1」を求めて多くのお客様で賑わっておりました。

今回はそんな「X-H1」の魅力に迫ってみたいと思います。

 

まずはX-H1の大きな特長をご紹介

①Xシリーズとして初のボディ内手ブレ補正機能を搭載。

X-H1の最大の特長とも言えるのが、ボディ内手ブレ補正機能が搭載されたことです。Xシリーズのズームレンズには手ブレ補正機能が搭載されているもの多いのですが、単焦点レンズにはほとんど搭載されていません。でも、ボディ内手ブレ補正機能が搭載されたことで、どのレンズを使用してもブレに対する不安がなくなり、失敗写真が少なるだけでなく、写真表現の幅が広がります。

そのボディ内手ブレ補正の効果は、手ブレ補正機能非搭載のレンズを装着した場合、5段以上(※XF35mm/F1.4装着時は最大5.5段)の効果があります。

 

②X-T2と比較して、オートフォーカス性能がアップ!

X-H1が発売される前までのフラッグシップ機X-T2では、-3EVという低照度でもオートフォーカスが可能でした。しかし、X-T2では0.5EVより暗い状況だとコントラストAFになり、オートフォーカスのスピードが遅くなってしまいます。X-H1も-3EVという点は同じですが、-1EVまでピント合わせの速い像面位相差AFとなりますので、暗いシーンでの動体撮影にも対応できるようになりました。

そしてもうひとつ。最小絞りのオートフォーカス範囲がX-T2ではF8でしたが、F11にまで対応するようになりました。これにより、XF100-400mm/F4.5-5.6に2倍のテレコンを装着してもオートフォーカスが可能になりました。

そのほか、動く被写体に対しての追従性能もアップしています。

 

③フィルムシュミレーションに「エテルナ」が新しく追加。

動画撮影に適したフィルムシュミレーションとして、新たに搭載された「ETERNA(エテルナ)」。もちろん動画撮影だけでなく静止画でも使えます。

落ち着いた発色で白トビや黒潰れしにくく、階調豊かで軟らかい描写を楽しむことができます。

 

基本スペックもご紹介

  1. 約2430万画素(APS-Cサイズ) X-Trans CMOS IIIセンサー。
  2. 常用感度 ISO200~12800 (拡張モードでISO100、ISO51200)。
  3. 約8コマ/秒の高速連写。電子シャッター設定時は最大14コマ/秒が可能。
  4. 測距点91点(最大325点)のワイドエリアフォーカス。
  5. AF-Cモード時には動体追従性能を高めるためにカスタム設定が可能。
  6. ファインダー倍率0.75倍 369万ドットの高精細電子ビューファインダー。
  7. 3インチ、104万ドットの背面液晶モニター。3方向に可動するチルト式を採用。
  8. ブレの発生を極限まで抑えたシャッター衝撃吸収構造。
  9. チャンスを逃さないフェザータッチシャッター。
  10. 防塵・防滴・耐低温(-10℃)仕様。

などなど、他にも書きたいスペックがたくさんあるのですが、これくらいにしておきます。

 

まずは外観から

X-T2との比較

正面から見たもので、左がX-H1、右がX-T2です。

X-T2よりひとまわり大きくなった感じです。質量もX-H1が673g、X-T2が507gと少し重たくなっています。手ブレ補正がボディ内に搭載されたことや、耐久性を高める為ボディで使用しているマグネシウム合金の厚みを25%アップさせている事を考慮すると仕方がありません。

大きくて重たくはなっていますが、フラッグシップ機にふさわしい貫禄のある仕上がりになっていると感じます。

 

今度は上から見たものです。下がX-H1、上がX-T2です。

ボディの厚みが増していること、そしてグリップ部分が大きくなっていることに気が付きます。X-T2はボディが薄くて良かったものの、若干ホールディングには不満がありましたが、X-H1ではしっかりホールディングできるグリップになっています。それに合わせてシャッターボタンの位置も、一眼レフと同じようにグリップ部分に配置されています。

また、カメラ上部にはサブ液晶モニターが搭載され、主要設定は上部でも確認できるようになりました。

 

背面液晶モニター

背面の液晶モニターはX-T2と同じ3方向チルト液晶が採用されています。

横位置でのローアングル、ハイアングルだけでなく、縦位置でのローアングル、ハイアングル撮影を可能にしています。液晶を横に開いて動かすバリアングル液晶とは違い、液晶がほぼ光軸上にあるので、違和感なく構図決定、撮影ができます。

 

サブ液晶モニター

上でも少し触れましたが、Xシリーズ初のサブ液晶モニターが搭載されました。

一眼レフのミドルクラス機以上では当たり前のサブ液晶ですが、ミラーレス一眼には意外と搭載されていませんでした。それだけに、富士フイルムのX-H1に対してのこだわりを感じます。

サブ液晶では、絞り、シャッタースピードなどの主要設定だけでなく、露出補正、ISO感度、ホワイトバランスなどの設定も確認できます。そして嬉しいことに、シャッタースピードと絞りの数値も文字が大きくて見やすいのです。背面液晶に表示される文字は小さく、若干見にくいと感じていました。

また、このサブ液晶はイルミネ-ターも搭載されていますので、暗い場所でも安心です。

 

それでは、ここからは私が実際に撮影した写真をご覧いただければと思います。

作例

手ブレ補正効果

絞り優先オート F4.5 SS1/2秒 ISO1600 フィルムシュミレーション:プロビア(スタンダード) レンズ:XF16-55/2.8

絞り優先オート F22 SS1/2秒 ISO100 フィルムシュミレーション:プロビア(スタンダード) レンズ:XF16-55/2.8

X-H1の最大の特長と言える手ブレ補正効果について見ていきましょう。上の写真は、手ブレ補正機能を搭載していないXF16-55/2.8を使用して、夜と昼にシャッタースピード1/2秒で撮影したものです。

1/2秒という手持ち撮影では厳しい条件ですが、しっかり止まってくれました。1/2秒というスローシャッターですので、100%の成功率とは言えませんが、私の実力では50%ほどの確率でした。

このように最大5.5段という手ブレ補正効果は十分実感できました。また、その手ブレ補正効果を高めているのは、補正機能だけでなく、レリーズの感触がとてもソフトなフェザータッチシャッターやシャッター衝撃吸収構造、そしてホールディング抜群のグリップなどが大きく影響していると感じました。

手ブレ補正機能が搭載されたことで、夜のスナップはもちろんのこと、滝や渓流などをスローシャッターで表現することが可能となりました。

 

新フィルムシュミレーション「エテルナ」

絞り優先オート F11 SS1/2秒 ISO200 フィルムシュミレーション:プロビア(スタンダード) レンズ:XF16-55/2.8

絞り優先オート F11 SS1/2秒 ISO200 フィルムシュミレーション:エテルナ レンズ:XF16-55/2.8

新しく搭載されたフィルムシュミレーション「エテルナ」。もともとは動画向けのフィルムシュミレーションとのことですが、静止画でテストしてみました。

上の写真が「プロビア」で、下の写真が「エテルナ」で撮影したものです。森の写真が「エテルナ」に適しているのかは別として、発色が大きく違うことにすぐ気づきます。

「エテルナ」は彩度、コントラストを抑えた階調豊かな発色で、確かに映画のワンシーンに出て来そうな1枚になりました。

撮影シーンによってはかなり使えそうです。

 

3方向チルト式液晶

絞り優先オート F11 SS1/2秒 ISO200 フィルムシュミレーション:プロビア(スタンダード) レンズ:XF16-55/2.8

絞り優先オート F11 SS1/3秒 ISO200 フィルムシュミレーション:プロビア(スタンダード) レンズ:XF16-55/2.8

新緑のブナの木を下から見上げて撮影した2枚です。このシーンでは、チルト式液晶が大活躍。しかも光軸がずれずに縦位置チルトができるのは本当に便利です。私が愛用しているカメラは液晶が固定式ですので、いつも首を痛くして撮影していました(笑)

そしてもう1つ見ていただきたいのは、緑色の発色です。色の仕上がりを設定するフィルムシュミレーションはスタンダード(プロビアモード)です。デジタルでは緑の発色が難しいと良く言われますが、XシリーズならJPEGの撮って出しでこの仕上がりです。富士フイルムの「色」が評価されているのを改めて実感しました。

 

連写性能

絞り優先オート F5.6 SS1/340秒 ISO400 フィルムシュミレーション:ベルビア(ビビット) レンズ:XF50-140/2.8

山陰本線を走る列車、昔懐かしい国鉄型のディーゼルカー。背景には青い海と山陰らしい瓦屋根の集落。そんな中を通称「タラコ」と呼ばれる車両が走り抜けていきます。

ここでは、8コマ/秒の高速連写で撮影して、列車の位置が一番良いと感じた1枚を選んでみました。連写でなく一発打ちでも撮影できるシーンですが、一発打ちだと列車の編成の長さなどによりイメージと違う写真になってしまうことがあります。連写で撮影しておけば後から好きなカットを選べるので動く被写体を撮影する時には便利です。

また、X-H1単体では8コマ/秒ですが、別売のパワーブースターグリップを装着することで、11コマ/秒のさらに速い連写撮影が可能になります。

この写真のフィルムシュミレーションは鮮やかな発色が特長のベルビアで撮影し、青い海と初夏の爽やかなイメージを演出してみました。

 

オートフォーカス性能

シャッター速度優先オート SS1/100秒 F5.6 ISO400 フィルムシュミレーション:プロビア(スタンダード) レンズ:XF50-140/2.8

X-H1はオートフォーカスも進化しています。特に動く被写体に対しての追従性能がアップしたとのことで、山里を走るトワイライトエクスプレス瑞風を撮影してみました。

このカットだけでなく、ズーミングしながら色んな構図で連写をしながら撮影しましたが、どれもピントを外していませんでした。X-T2の時でも十分な性能だと感じていましたので、大きな進化は正直なところ感じませんでした。

気になるのは、ミラーレス一眼の欠点でもある残像感でしょうか。ブラックアウトしている時間が長く、少しストレスを感じました。オリンパスE-M1 MarkIIやソニーα9などは、ほぼブラックアウトのない撮影が可能ですので、富士さんにも頑張って欲しいです。

 

まとめ

最初はミラーレス機として大きすぎると思っていたのですが、実際使用してみるとその考えは変わり、「なんて持ちやすくて撮影しやすいのだろう」という気持ちになりました。

確かにミラーレス一眼のメリットでもある小型軽量という点ではX-T2に軍配が上がり、センサーもX-H1と同じですので描写力も同じということを考えると、X-T2でも十分という方も多いのではないかと思います。

でも、やはりボディに手ブレ補正機能が搭載されたことによって、どのレンズを装着しても手ブレ補正機能が働き、露出が厳しい暗いシーンでも安心して使用できるようになったのは大きいです。

今回、私が使用したレンズの1つにXF16-55/2.8があります。このレンズの素晴らしい描写力はわかっていても、手ブレ補正機能がついていないことで、購入を諦めていた方も多いのではないでしょうか。でも、X-H1が発売されたことで、手ブレの心配が少なくなりました。もちろん、単焦点レンズの場合でも同じです。やはりボディ内手ブレ補正機能の恩恵は大きいです。

そして、もう1つ感じたの撮影するときの心地良さです。ボディが大きくなった分、確実にホールディングは良くなり安定性は抜群なのと、新しく採用されたフェザータッチシャッターの反応と感触がとても良く好感が持てました。

撮影時にストレスを感じることなく、快適に撮影できることはとても重要なことだと思っています。

X-H1は快適に撮影でき、なおかつ富士フイルムの「色」をしっかり受け継いだ素晴らしい1台です。

 

この記事に関するお問い合わせは・・・カメラ担当 池田まで

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