こんにちは~。編集長 中村です。
最近、他の専門店の売り上げランキングとかを見ていると、FUJIFILM X-M5やX-T30 IIIなどのXシリーズ エントリー機がかなり売れているようですね!
実際、これらのボディは弊社でもかなり人気があってお声がかかることが多い状況のようです。
今回は、これらのボディと同じくして人気を集めている現行標準ズームレンズ・XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRをご紹介いたします。
FUJIFILMさんよりデモ機を2週間お借りし、みっちり使い込んでみたので使用感ふくめて詳しくお伝えできればと思います~!
【新時代のキットレンズとして登場】
ではまず概要から。XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRは、2024年6月に発売されたFUJIFILMの標準ズームレンズです。
X-T5とセットになったレンズキットも販売されており、Xマウントの標準ズームレンズのなかではスタンダードな1本と言えるでしょう。
なお、長らくXマウントの「キットレンズ」として販売されていたXF18-55mmF2.8-4 R LM OISとスペックが似ており、世間的には「事実上の後継レンズ」として扱われているように感じます。
とはいえ、XF18-55mmF2.8-4 R LM OISとXF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRは「別物」のレンズとして捉えたほうがいいでしょう。
まず、焦点距離とF値の違い。
XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRは16mm(換算24mm相当)スタートと広角側を重視していますが、望遠端の開放F値はF4.8と若干暗め。
また、OIS(レンズ内の光学手ブレ補正)の有無も大きな差です。
XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRにはレンズ内手ブレ補正が搭載されていませんが、これはX-T5やX-T50などボディ内手ブレ補正がある機種では問題になりません。
一方、冒頭でも名前を挙げたX-M5やX-T30 IIIなどの機種にはボディ内手ブレ補正がないため、望遠端のF値が暗いことも相まって若干相性が悪い面もあります。
とはいえ、そもそもX-M5はXC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ、X-T30 IIIはXC13-33mmF3.5-6.3 OISがセットになったレンズキットが販売されています。
FUJIFILMさん側も、エントリー機にはOISのついたレンズを付けているのでこのあたりは織り込み済みということなのでしょう。
【軽くて実質インナーズーム!】
さて、ではもう少し詳しくXF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRのスペックを見ていきましょう。
まず注目すべきは重量240gときわめて軽量コンパクトなところ。
公式製品ページには「XFレンズのズームレンズとして最軽量を更新」との記載がありますが、以前はXF18-55mmF2.8-4 R LM OISが310gと最軽量でした。
さすがにXCシリーズのXC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ(135g)やXC13-33mmF3.5-6.3 OIS(125g)ほどではありませんが、それでも240gはかなりの軽さです……!
実機を手に取ったとき、思わず「軽っ!」という言葉が出てしまいましたね。
また、こちらのXF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRは、ズームして焦点距離をかえても鏡筒内側でしかパーツが伸び縮みしません。
つまり、実質的にインナーズーム方式となっているのです!
ズーミングしても鏡筒全体が伸び縮みしないため、ハンドリングしやすいのは非常に便利なところです。
軽量・コンパクトさの面でパワーアップし、レンズの全長が一定なことでハンドリングも良好になったこちらのXF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR。
続いて、作例とともに描写面がどうなっているかもお見せしていきましょう!
【実写作例とともに写りをチェック】
F値:2.8 SS:1/480 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 16mm
まずは広角側から。
絞り開放で撮影しましたが画面端まで甘さのないピシッとした写りです。さすがは4000万画素クラスのX-Trans CMOS 5 HRに対応した新時代の標準ズームレンズ!
解像力でいうと、前にわたくしが所持していたレンズ・XF16-55mmF2.8 R LM WRよりも上なんじゃないかと感じたり。
「キットレンズ=チープな写り」なんてことはまったくありません。
F値:2.9 SS:1/110 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 16mm
今回は私物のX-S20に装着して撮影しましたが、約2600万画素のX-Trans CMOS 4でも細部のテクスチャーを丁寧に描き出してくれているのを感じます。
これは4000万画素クラスでも使ってみたくなる素晴らしい描写ですね。
F値:2.8 SS:1/1250 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 16mm
それにしても換算24mmスタートは広々として良いですね~。
最近いろんなところで書いていますが、リーズナブルな標準ズームレンズには28mmスタートのものが多く、広角端がちょっと窮屈に感じることが少なくありません。
「たかが4mm」の差ですが、やはり広角側だとこれはけっこう大きいです。
F値:4.8 SS:1/550 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 50mm
続いて望遠側の描写も見ていきましょう!
ズーム全域でコントラスト・シャープネスともに優れており、まったく文句のない写りです。中心から周辺まで安定した描写なのは流石の一言。
F値:4.8 SS:1/100 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 50mm
望遠端では開放F4.8とやや暗いため、大きいボケを作るのはあまり得意ではありません。
一方、かなりガサガサした後ボケになりそうなシーンで撮ってもあまり嫌な感じがしないので、ボケ質はなかなか良いと思います。
F値:4.8 SS:1/950 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 50mm
なお、こちらのXF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRは望遠端50mmで最大撮影倍率0.3倍となっており、35mm換算でハーフマクロ相当の撮影が可能となっています。
いまどきのトレンドに沿って「軽くて取り回しが良く、寄れる」レンズとなっており、使い勝手の良さは実に素晴らしいですね!
【フリンジ・歪曲収差・逆光耐性もチェック】
F値:2.8 SS:1/1250 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 16mm
さて、全体的にパフォーマンスが高いレンズであることは確認できたので、より詳しい部分を見ていきましょう。
まずは輝度差があるシーンでどれくらいフリンジ(色にじみ)が出るかを確認してみました。
周辺部はちょっと目立つ感じもありますが、標準ズームレンズであればまぁ順当なレベルですかね。
F値:5.6 SS:1/250 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 16mm
2段絞ってF5.6だとかなりフリンジが軽減されます。輝度差のあるシーンでは多少絞って撮影するのがベターですかね。
F値:3.6 SS:1/10000 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 16mm
続いて、広角側の歪曲収差チェック。
直線的な人工物を取ってみましたが、ボディ内補正ありであれば歪みは気になりません。
F値:3.6 SS:1/10000 ISO:640 DR:400% Lightroomからストレート書き出し16mm
なお、RAW・JPG同時記録して、RAWをLightroomに読み込んでそのまま書き出ししてみるとこんな感じ。
かすかに陣笠型(樽型・糸巻型の複合型)っぽい感じの歪曲収差を感じますが、そこまで気になるレベルでもないでしょう。
F値:3.6 SS:1/1000 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 24mm
続いては逆光耐性のチェック。さすがに太陽に思いっきりレンズを向けたら小さなフレア・ゴーストは出ますが、十分良好です。
F値:3.6 SS:1/600 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 26mm
ただし、斜めに強い光が入るのはけっこう苦手かもしれません。画面下に青いゴーストが目立つかたちで発生してしまっています。
きちんとフードを装着し、うまく角度を調整してハレ切りしましょう。
【小型軽量で隙のない標準ズームレンズ!】
F値:3.6 SS:1/600 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 16mm
さて、では総合的な評価に移っていきましょう。
まず、繰り返しになりますが、こちらのXF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRは高い光学性能と小型軽量化を両立した素晴らしいレンズです!
4000万画素クラスのX-Trans CMOS 5 HRでも十分に活かせる性能を持ちつつ、240gと極めて軽量でかつ全長一定でハンドリングも良い。
はじめての1本としても、小型軽量で取り回しの良い1本として買い足しもアリなレンズですね~。
F値:2.8 SS:1/5400 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 16mm
広角端が換算24mm相当なので、広々とした画が撮れるのが嬉しいところ。ここはXF18-55mmF2.8-4 R LM OISよりも使いやすくなった点ですね!
いまどきのスマホカメラもノーマルカメラは24~26mm相当ぐらいがスタンダードですので、画角的に違和感なく使うことができるでしょう。
F値:4.8 SS:1/20 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 50mm
F値:4.8 SS:1/38 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 50mm
一方で望遠端50mm(換算76mm相当)ではハーフマクロ相当での撮影が可能。テーブルフォトだけでなく、かなり本格的な近接撮影もこなせます。
全体的に隙があまりなく、非常によくできた製品としてまとまっていますね!
【X-M5・X-T30 IIIユーザーはここに注意!】
F値:4.8 SS:1/25 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 50mm
一方で、望遠端が開放F4.8とやや暗く、レンズ内手ブレ補正もないことは注意が必要でしょう。
今回、わたくしは私物のX-S20を用いてテスト撮影しましたが、このカメラはボディ内手ブレ補正が搭載されているので 1/25秒でもブレずにシャッターを切れました。
しかし、いま売れ筋のX-M5やX-T30 IIIにはボディ内手ブレ補正が搭載されていないので、ご注意ください!
F値:3.8 SS:1/105 ISO:3200 DR:100% FS:REALA ACE 33mm
とはいえ、ISOをガッツリと3200ぐらいまで上げても、WEBサイトやSNSへの掲載であればそこまで困らないでしょう。
RAWで撮ってLightroomのノイズ除去などをかける手もありますし、運用である程度はカバーできる問題でもあります。
このあたり、使い方を工夫してみていただければと思います!
【おわりに】
F値:3.5 SS:1/500 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 26mm
というわけで、今回はXF16-50mmF2.8-4.8 R LM WRをじっくり使い込んでのレビューをお届けいたしました!
軽くて写りも良く、寄れる。「Xマウントズームレンズはこれ1本あったらもう十分なんじゃないか!?」と思わせるぐらいにいいレンズでした。
正直欲しい……!
F値:2.8 SS:1/680 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 16mm
ちなみに、こちらのXF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR販売価格は新品¥97,020となっています(2026年8月現在)
一般的に「キットレンズ」という言葉で思い起こさせるクラス帯よりはちょっと上、ハイエンドクラスよりはお手頃、ぐらいの価格でしょうか。
性能的にはかなりハイクラスにまとまっているので、妥当といえば妥当ですが。
F値:4.8 SS:1/800 ISO:800 DR:400% FS:REALA ACE 50mm
X-T5・X-T50・X-E5・X-H2などのX-Trans CMOS 5 HR搭載機種はすべてボディ内手ブレ補正を搭載していますので、これらの機種で使う前提なら最大限のパフォーマンスを享受できるでしょう。
一方で、ボディ内手ブレ補正を搭載していないX-M5・X-T30 IIIなどの機種では、ちょっと割高な買い物に感じやすくなってしまうかな~というところ。
それぞれのレンズキットとして付属するXC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ・XC13-33mmF3.5-6.3 OISのほうが軽いし手ブレ補正付きで使いやすく、価格も安価です。
約4000万画素クラスのX-Trans CMOS 5 HR搭載機ならともかく、約2600万画素のボディで使う分にはC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ・XC13-33mmF3.5-6.3 OISでも「解像力不足」を感じることも少ないでしょう。
F値:2.8 SS:1/350 ISO:640 DR:400% FS:REALA ACE 16mm
このあたり、いろいろと判断に迷うな~という方はお近くのナニワグループ各店店頭でも相談承ります!
お気軽にお越しくださいませ。
なお、ナニワグループオンラインでも新品・中古品を販売しております。中古品の店頭取り寄せも可能ですので、ぜひご活用ください!
それでは今回も長くなりましたが、最後までお読みいただきましてありがとうございました~。また次回のブログでお会いしましょう!
【おまけ】
宵々山の歩行者天国、今年もすごい人込みでした……。