FUJIFILM カメラのナニワ 鹿児島天文館店

【作例多数】FUJIFILM X-M5レビュー|毎日持ち歩きたくなる最新コンパクトミラーレス

こんにちは、カメラのナニワ鹿児島天文館店の吉冨です。

今回は、2024年11月に発売された 「FUJIFILM X-M5」 をご紹介します。

X-Mシリーズとしては約10年ぶりの新モデルで、前作のX-M1以来の復活となります。

シリーズらしいコンパクトさはそのままに、上位機種の性能を取り入れて、より気軽に楽しめる一台へと進化しました。

この記事では、実際に撮影した作例を交えながら、デザインや操作感、そしてどんなユーザーにおすすめできるのかをレビューしていきます!

外観特徴・デザイン・操作性
無駄のないシンプルなデザインで、実用性を重視したFUJIFILMらしい一台という印象です。

ボディサイズは 幅約111.9 mm × 高さ約66.6 mm × 奥行約38.0 mm と非常にコンパクト。

質量も バッテリーとメモリーカードを含めて約355 g と軽量設計のため、片手でも扱いやすく、持ち運びでの負担を大きく抑えてくれます。

ファインダーは非搭載で、その分ボディ全体が非常にコンパクトに仕上がっており、高い携帯性を実現しています。

操作系統はモードダイヤル式を採用。軍艦部右側のダイヤルを回すことで撮影モードを直感的に切り替えることができ、初めてカメラを使用する方でも分かりやすくスムーズに扱えます。

さらにFUJIFILMならではのフィルムシミュレーション専用ダイヤルも搭載されており、新搭載の「REALA ACE」を含む全20種類をワンタッチで切り替えることが可能です。

背面には自由なアングルで撮影できるバリアングル式液晶モニターを搭載。

横開きで可動範囲が広いため、ハイアングルやローアングル、自撮りやVlog撮影まで柔軟に対応できます。

動画撮影やセルフポートレートを多用する方にとって大きなメリットとなる仕様です。

また、冷却ファン「FAN-001」にも対応。背面にケーブルレスで直接装着でき、電源はボディ本体から供給されるため、長時間の動画撮影でも安定した動作をサポートします。

操作ボタン類は右手でアクセスしやすい位置に集約されており、「MENU/OK」や「DISP/BACK」などの基本操作も直感的に行えます。

小型ボディながら操作性を損なわないレイアウトで、必要十分な構成となっています。



画質・実写レビュー

搭載されているセンサーは 第4世代のX-Trans CMOS 4、画像処理エンジンは 第5世代のX-Processor 5。この組み合わせは上位モデルのX-S20とも共通で、信頼性の高い構成です。

有効画素数は 約2610万画素。最新世代の4000万画素センサーと比べると数字の上では控えめですが、通常の撮影では十分すぎる解像度を確保しています。

むしろデータ容量を抑えられる分、取り回しの良さやバランスの良さが光る仕様といえます。

それでは、実際に撮影した作例をご覧いただきながら、その画質をチェックしていきましょう。


フィルムシミュレーション「REALA ACE」

ISO-320 絞り値f/1.8 露出時間1/12800秒 リアラエース

新しいフィルムシミュレーションとして 「REALA ACE(リアラ エース)」 が搭載されています。

FUJIFILMのフィルムシミュレーション誕生から20周年を迎えた節目に加わったもので、かつて販売されていたネガフィルム「FUJICOLOR REALA」をデジタルで再現したものといわれています。

鮮やかさと自然さを兼ね備えた色再現が特徴で、特に青や緑の表現力に優れています。

シャドウは柔らかく、ハイライトはやや硬めに描写されることで、立体感と奥行きを感じさせます。


高感度ISOテスト

ISO-3200 絞り値f/4.5 露出時間1/40秒 クラシックネガ

標準で ISO 160~12800、拡張で ISO 80~51200 に対応しています。

実写で確認したところ、ISO 3200までは非常に良好な画質が得られ、ISO 6400でも十分実用的

さらに ISO 12800 でもノイズは見られるものの許容範囲内で、シーンによっては十分活用できます。

APS-Cセンサー搭載機として高感度性能は良好であり、最新プロセッサによる画像処理の向上が効果的に働いています。

夜景や室内など光量が少ない場面でも安心して撮影できる性能を備えています。


AF性能について

ISO-2500 絞り値f/1.8 露出時間1/56秒 クラシックネガ

最新の被写体認識AFに対応しており、人の顔や瞳だけでなく、猫や犬といった動物も高精度に検出してピントを合わせてくれます。

暗所で猫を撮影した今回のシーンでも、迷うことなく瞳にしっかりとピントが合いました。AFスピードは十分に速く、普段使いで不便を感じることはほとんどありません。

レンズによる差はあるものの、人や動物の認識精度は高く、スナップやペット撮影でも安心して使えるAF性能です。


13種類のフィルター

ISO-3200 絞り値f/9 露出時間1/2000秒 ミニチュアフィルター

写真にちょっとした遊び心を加えられる 13種類のフィルター が用意されています。
たとえば、レトロな雰囲気を出す「トイカメラ」、全体をふんわりさせる「ソフトフォーカス」、一部の色だけを残す「パートカラー」など、多彩な効果を楽しむことができます。

今回の作例は「ミニチュア」フィルターを使用しました。実際の駐車場がまるで模型のように見えて、不思議な世界観を楽しむことができます。


作例

ISO-200 絞り値f/1.8 露出時間1/640秒 リアラエース

ISO-160 絞り値f/1.8 露出時間1/4000秒 アクロス

ISO-800 絞り値f/4.5 露出時間1/2500秒 クラシックネガ

ISO-200 絞り値f/10 露出時間1/240秒 リアラエース

ISO-160 絞り値f/8 露出時間1/320秒 リアラエース

ISO-640 絞り値f/4.5 露出時間1/30秒 クラシックネガ

ISO-800 絞り値f/4.5 露出時間1/3200秒  クラシックネガ

ISO-160 絞り値f/8 露出時間1/90秒 リアラエース

ISO-320 絞り値f/1.8 露出時間1/12800秒  クラシックネガ

ISO-800 絞り値f/4.5 露出時間1/2500秒  クラシックネガ

 

まとめ

今回紹介したX-M5は、コンパクトなサイズと軽さを活かしつつ、操作性や画質性能をしっかり備えたミラーレスカメラでした。

最新のフィルムシミレーション「REALA ACE」をはじめとした色表現の豊かさ、高感度でも安心できる画質、そして人や動物を認識するAF性能など、日常使いから旅行、さらには動画撮影まで幅広く対応できる万能さがあります。

何より「持ち歩きたくなるデザインとサイズ感」は大きな魅力で、撮りたい瞬間を逃さず気軽に写真に残せる、そんな一台です。これからカメラを始めたい方はもちろん、サブ機として常に携帯したいという方にもおすすめです。

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