最近巷ではコンパクトフィルムカメラが流行しております。
よく聞くのは「CONTAX T2」「オリンパス μII」「ミノルタ TC-1」でしょうか。ほんで大変expensiveね。
その他条件として、単焦点レンズ・15,000~20,000円以内のオススメ品。
いやぁ、申し訳ございません、このご時世では非常に難しいですね。
そんな中、本日のレビュー製品。
PENTAX 「オートロンAF (PC35AF)」はいかがでしょう?
35mm単焦点レンズ、あれば10,000~17,000円くらいで買えるであろう製品。
それとなく銀座店 山下がレビューさせていただきます。
【外観】
レンズバリアのあるカプセル型のカメラです。掌に収まるか少し出るかくらいのサイズ感で持ち歩きにも便利。
この状態ではシャッターボタンが押せないようになっているので、携帯時の不要なシャッターを抑止できます。
画像左の小さい赤いレバーを下に下げるとカバーがオープンいたします。
展開すると、ファインダーとレンズがこんにちはいたします。
非常にかわよし。
レンズは5群5枚構成の「PENTAX LENS 35/2.8」
レンズの貼り合せが無い5枚レンズと非常に贅沢ではないでしょうか。ここでも自社の名前を関するpenta(数字で5)を意識したのか?
書いてないけど恐らくコーティングはSMC(スーパーマルチコーティング)
光に照らすと赤紫系のコーティングが光り輝きます。
赤い部分はシャッターボタン。
単体でのフィルム巻上はダイヤル式の手動です。「写ルンです」と似たような物でしょうか。
撮影していくごとに巻上が重くなり、ガリガリしてくるのは残念ですが、そんな方のために専用のワインダーも用意されております。
大きくなりますがグリップが良くなり便利です(動くものが少なくなっており、画像のものもワインダー機能は壊れております)
また、ストラップ金具の位置がワインダーを使用しないのを前提としたかのような位置にありますので、ワインダーを付けるとストラップにちょいと干渉します。
シャッターボタン半押しで下のバーがスライドし、おおよそのピント位置を教えてくれます。
ちなみに露出制御はプログラムAEのみの制御となります。
明るい場所でも多少鳴りますが、暗い場合は盛大に「ピーーーーーーーーー」と警告音が鳴ります。
フィルム感度設定は底部にあり、レバータイプの手動式です。
DXコードが無いフィルムにも対応可能ですが、ISO(ASA)400までとなります。
露出補正として使うのも悪くないですよ。
隣にあるのがフィルム巻戻しクランク、巻戻しボタン、赤いスライドがストロボポップアップボタンでございます。
電源は単4電池2本。とっさの時にもコンビニで買う事も可能です。
外付けのワインダーの電池も同様に単4電池2本です。
電池液漏れしている場合は要注意。
ストロボは底部のポップアップレバーで飛び出します。ガイドナンバー11が火を噴くぜ。
ちなみにオートロンって外装に刻印とかないけど、愛称ですかね?PENTAXさん
【買う際の注意点】
・カバーの開閉に支障が出ていないか
内部のオープンレバーが経年劣化で変形しやすいらしく、カバーの開閉が難しくなってきます。
こちらの個体もカバーを閉じる際ロックがかからず、オープンの際の赤いレバーを逆側に引き上げ強引にロックさせています。
開閉時、特に閉じる際カバーのスライドに抵抗が無いか要チェックです。
・モルト劣化
年数経過しておりますため、モルト劣化がデフォルトになってまいりました。
フィルムが感光しやすくなりますのでこちらもチェックいたしましょう。
【作例】
Kodak ColorPlus 200 Pオート
小型なので近くに来た動物にも威圧感が少なく撮影できるかもしれません。
Kodak ColorPlus 200 Pオート
AFは少し外しやすいので、慣れが必要。
Kodak ColorPlus 200 Pオート
ハマった時の写真はすごく良いと言われているレンズですが、本当に良いです。
ヌッと出てくる魚も捉えます。
Kodak ColorPlus 200 Pオート
色乗りは少々浅め、渋めのカラーがお好きな人にはおススメ。
Kodak ColorPlus 200 Pオート
周辺光量も落ちますが、いい塩梅ではなかろうかと。中心部の解像はよくしています。
Kodak ColorPlus 200 Pオート
流石ペンタックス、緑に強いぜ。
絞り込まれた撮影でもコントラストが強すぎないのは好感が持てます。
フジフイルム ACROS 100II Pオート
白黒でも柔らかめの雰囲気が味わえます。
フジフイルム ACROS 100II Pオート
【まとまってないけど、まとめ】
手軽に使えて持ち運びやすいカプセルカメラ。
MFが出来ないのは残念ですが、高級コンパクト機にも負けない写真の雰囲気が味わえると思います。
後継機にDXコードに対応、ワインダー内蔵の「オートロンII(PENTAX PC35AF-M)」もございますので、お気に召す方をどうぞ!